【重要】分詞構文とは? 作り方・訳し方もこれでバッチリ
分詞構文とは「動詞の意味を持つ副詞」の一種で、「〜するとき」や「〜しながら」など、2つの動作や状態が同時並行している様子を表す表現だ。
ここでは、分詞(現在分詞・過去分詞)と分詞構文の違いを明らかにした上で、分詞構文の「訳し方」や「作り方」を学んでいこう。
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「分詞」と「分詞構文」の違い
分詞(現在分詞・過去分詞)は動詞の意味を持つ形容詞なので、名詞を修飾したり、補語Cになったりする。
これに対して、分詞構文は動詞の意味を持つ副詞なので、動詞を修飾する。
(すべての笑っている人が幸せとは限らない。)
※現在分詞 “smiling” は名詞 person を修飾している。
(誰かが歌を歌っているのが聞こえた。)
※現在分詞 “singing a song” は第5文型(SVOC)の補語Cになっている。
(車で寝ているときに、首を痛めちゃったよ。)
※分詞構文 “sleeping in my car” は、動詞 hurt(痛めた)を修飾している。
(あなたのことを考えながら、ベッドで横になってるんだ。)
※分詞構文 “thinking about you” は、動詞 am lying(横になっている)を修飾している。
「分詞構文」という名前から、分詞と分詞構文を混同しがちだが、そもそも品詞が(つまり使い方が)まったく違うので、注意が必要だ。
分詞構文の6つの意味と訳し方
文脈によって、分詞構文は次の6つの意味を表すことができる。
2. 条件(~するならば)
3. 原因(~するので)
4. 譲歩(~するけどれも)
5. 付帯状況(~しながら)
6. 結果(そして~した)
いろいろな意味があるので訳し方に迷うかもしれないが、ひとまず「〜して」と訳してみると、その分詞構文の意味が見えてくることは多い。
詳しくは、具体的な例文に触れながら、以下のページで学んでおこう。
分詞構文の作り方
分詞構文は、副詞節をシンプルにした表現だとも考えられる。
SV構造のある「節」とSV構造のない「句」の関係を考えることは、英文法(語順のルール)を理解する上でとても重要だ。
副詞節を分詞構文にする場合、基本的には、
2. 同じ主語Sなら消す
3. 動詞を ing にする
という3つのステップに従えば大丈夫だ。
↓
You should be careful when you traveling through this area.
(この地域を旅行するときには、ご注意ください。)
他にも、動詞が進行形( be + doing )の場合や、受動態( be + done )の場合には、being を省略するというポイントもあるので、ここも以下のページで詳しく学んでおこう。
接続詞付き分詞構文
分詞構文は6つの意味を持つ曖昧な表現でもある。
そこで、分詞構文の意味をハッキリさせるために、直前に「接続詞」を置くこともある。
(車で寝ているときに、首を痛めちゃったよ。)
(彼が間違ったことをしていないと認めながらも、彼女は彼が原因だと決めつけた。)
(心を込めて使えば、その言葉は人の心を満たすことができる。)
場合によっては「 be 動詞の省略」とも考えられるが、「接続詞付き分詞構文」として押さえることもできる。
時制が違う場合|「 having + 過去分詞」の使い方
副詞節を分詞構文にするときに、動詞の時制にギャップがあれば、完了形の分子構文 “having + 過去分詞” を使おう。
副詞節の動詞:過去形( saw )
Though I saw her about a year ago, I can’t recall her name.
↓ 動詞に「時間差」があるので……
Though I Having seen her about a year ago, I can’t recall her name.
(一年くらい前に彼女に会ったけど、名前を思い出せない。)
独立分詞構文とは?
言葉は難しく聞こえるかもしれないが、独立分詞構文とは、主語をハッキリと表現した分詞構文のことだ。
分詞構文の作り方・3つのステップの2ステップ目に「同じ主語Sなら消す」というものがあるが、主語Sが異なる場合には、「副詞節の主語S」は省略しない。
↓ 主語Sが異なるので my work は省略せずに……
My work (being) done, I will watch it.
(仕事が終わったら、それを観てみるよ。)
こうした「主語Sが残った分詞構文」が独立分詞構文だ。
意味上の主語が表現されているだけで、一般の分詞構文と考え方は同じなので、実はそれほど怖がる必要はない。
独立分詞構文とは? 普通の分詞構文とのたった一つの違い
独立分詞構文とは、主語をハッキリと表現した分詞構文のことだ。ここでは、分詞構文の作り方を簡単に確認した上で、独立分詞構文の特徴を押さえていこう。
付帯状況を表す with O C は分詞構文の親戚
普通の前置詞( of, in, about など)の後ろには目的語Oだけが表現されるが、付帯状況を表す with(〜しながら)の後ろには「目的語O + 補語C」という形が続く。
「〜しながら」という意味を表すためには、目的語O(名詞)だけでは不十分で、その目的語Oの動作や状態を表す言葉として、補語Cも必要だということだ。
(口をいっぱいにしたまま喋らないようにね。)
with の目的語O:your mouth
with の補語C:filled
この “with O C” という表現は、独立分詞構文(主語Sを表現した分詞構文)に with が添えられたものだと考えることもできる。
“with O C” はとても重要な表現なので、以下のページで学んでおこう。
まとめ「分詞構文は副詞」
分詞構文では、作り方や訳し方など、学ぶことがたくさんあるようにも思えるが、もっとも重要なのは「分詞構文は副詞の一種」だということだ。
ここがわかれば、同じ ing という形をした現在分詞(形容詞の一種)や動名詞(名詞の一種)との違いがハッキリする。
分詞構文に限らず、英文法(語順のルール)を身に付けるときには、品詞の働きを大切にしていこう。