準動詞とはいったい何なんだ!? 英文法を勉強中なら知っておこう

英文法英文法の基礎
最終更新日:
準動詞とは?_thumbnail

準動詞とは、不定詞・動名詞・分詞・分詞構文の総称で、「動詞の意味は持っているけれど、品詞は動詞ではないもの」のことだ。

ここでは、準動詞と普通の動詞の違いを明らかにした上で、それぞれの準動詞の特徴を見ていこう。

CONTENTS

準動詞とは「不定詞・動名詞・分詞・分詞構文の総称」

「準」という漢字は「準急」や「準決勝」といった言葉で使われていて、「似てるけど少し劣っている」といったイメージの漢字だ。

不定詞・動名詞・分詞・分詞構文は、動詞の意味は持っているものの、「述語動詞Vの位置には表現できない」というところが、普通の動詞に比べると劣っている。

そういった意味で、不定詞・動名詞・分詞・分詞構文は「準動詞」と呼ばれている。

ポイント

準動詞はVにはならない

それでは続いて、それぞれの準動詞がどんな品詞の働きを持っているかを眺めていこう。

なお、準動詞の理解に欠かせない「品詞のはたらき」について不安があれば、必要に応じて以下のページを参考にしてほしい。

- 関連記事 -

それぞれの準動詞の特徴

準動詞はそれぞれ以下のような品詞として使われる。

不定詞は「名詞」「形容詞」「副詞」

不定詞は「名詞」「形容詞」「副詞」の働きを持つ準動詞だ。

It’s natural for you to think so.

(あなたがそう考えるのは自然なことだよ。)

※ “for you to think so” は大きな名詞(名詞的用法の不定詞)

Stress management is a great way to keep your health.

(ストレスを管理することは健康を保つための素晴らしい方法だ。)

※ “to keep your health” は大きな形容詞(形容詞的用法の不定詞)

To keep healthy, I started cycling.

(健康のために、私はサイクリングを始めた。)

※ “To keep healthy” は大きな副詞(副詞的用法の不定詞)

- 詳しく学ぶ -

動名詞は「名詞」

動名詞は「名詞」の働きを持つ準動詞で、主語S・補語C・目的語Oになる。

Thinking positively is not always the best way to think.

(前向きに考えることが必ずしも最良とは限らない。)

※動名詞 “thinking positively” が主語S

All you need is believing yourself.

(あなたに必要なのは自分を信じることだけだ。)

※動名詞 “believing yourself” が補語C

I love driving at night.

(私は夜中にドライブをするのが好きだ。)

※動名詞 “driving at night” が目的語O

- 詳しく学ぶ -

分詞は「形容詞」

分詞(現在分詞・過去分詞)は「形容詞」の働きを持つ準動詞で、名詞を修飾したり、補語Cになったりする。

There were a few guys playing soccer in the street.

(道でサッカーをしている人が数人いた。)

※現在分詞 “playing soccer” は名詞 guys を修飾している。

My car got broken into and my wallet was stolen last night.

(昨晩、車に侵入されて財布を盗まれた。)

※過去分詞 “broken into” や “stolen” が第2文型(SVC)の補語C

I heard someone coughing, so I woke up.

(誰かが咳き込んでいるのを聞いて、目が覚めちゃった。)

※現在分詞 “coughing” が 第5文型(SVOC)の補語C

- 詳しく学ぶ -

分詞構文は「副詞」

分詞構文は「副詞」の働きを持つ準動詞で、動詞を修飾する。

I hurt my neck, sleeping in my car.

(車で寝ているときに首を痛めてしまった。)

※ “sleeping in my car” は動詞 hurt を修飾している。
(寝ているときに → 痛めた)

Used sincerely, the words can fill a person’s heart.

(心を込めて使えば、その言葉は人の心を満たすことができる。)

※ “Used sincerely” は動詞 can fill を修飾している。
(心を込めて使えば → 満たせる)

- 詳しく学ぶ -

準動詞の「意味上の主語」とは?

なお、準動詞は品詞こそ動詞ではないが、それでも「動詞の意味」は持っているので、当然それに対する「主語」も存在する。

準動詞が表す動作に対する主語のことを「意味上の主語」と呼ぶが、詳しくは以下のページで学ぶことができるので、ここも必要に応じて参考にしてほしい。

- 詳しく学ぶ -

さいごに|準動詞では「品詞」を忘れずに

ここで学んだように、準動詞(不定詞・動名詞・分詞・分詞構文)は、動詞の意味は持つものの、品詞は動詞ではない表現だ。

準動詞を理解したり使いこなしたりするために、まずはそれぞれの準動詞が「どんな品詞の働きを持っているか?」をしっかり押さえておこう。

準動詞の理解に欠かせない
自動詞と他動詞の違いとは?

▶︎暗記が苦手な人ほど伸びる▶︎
英文法の無料講義(全31回)