【重要】第5文型(SVOC)とは? 基本と応用を例文でマスター
第5文型(SVOC)とは、「OがCである」「OがCする」のように、目的語Oと補語Cの間に「主語-述語の関係」がある文型だ。
簡単な第5文型(SVOC)では、補語Cには名詞または形容詞が置かれるが、他にも、現在分詞・過去分詞・不定詞・前置詞句が補語Cになるものもある。
ここでは、さまざまな例文を通して、第5文型(SVOC)の基本と応用をマスターしていこう。
なお、第5文型(SVOC)だけでなく、5文型( SV / SVC / SVO / SVOO / SVOC )全体についての理解を深めたい場合には、こちらのページ(英語の5文型をマスター)を参考にしよう。
CONTENTS
基本の確認|目的語O・補語Cとは?
第5文型(SVOC)をマスターするための準備として、まずは「目的語O」「補語C」という言葉について確認しておこう。
「目的語Oの状態や動作を表すのが補語C」
「補語Cになるのは名詞と形容詞」
ということがわかっていれば、次の「第5文型を作る他動詞の一覧」に進んでも大丈夫だ。
目的語Oとは
目的語Oとは、他動詞の後ろに必ず必要な名詞のことで、動作の対象になる人や物のことだ。
(私たちは彼をダニーと呼んでいる。)
call:他動詞(を…と呼んでいる)
him:目的語O(彼)
Danny:補語C(ダニー)
なお、目的語Oというものを理解するためには、自動詞と他動詞の違いを知っておく必要がある。
自動詞と他動詞の違いについては、look(見る)と watch(を見る)を比較するのがもっともわかりやすいので、必要に応じて、以下のページの動画で確認しておこう。
※ご参考(動画):
なぜ look は自動詞で、watch は他動詞なのか?
補語Cとは
補語Cとは、簡単に言うなら、主語Sや目的語Oとイコール関係にある言葉のことだ。
補語Cを使った文型には、第2文型(SVC)と第5文型(SVOC)があるので、それぞれ確認してみよう。
主語Sとイコール関係
He is Danny.
(彼はダニーだ。)
* He(主語S)= Danny(補語C)
目的語Oとイコール関係
We call him Danny.
(私たちは彼をダニーと呼んでいる。)
* him(目的語O)= Danny(補語C)
このように、第2文型(SVC)では主語Sと、第5文型(SVOC)では目的語Oとイコール関係にあるのが、補語Cと呼ばれるものだ。
ただ、学習が進むにつれて、この「イコール関係」という認識ではカバーしにくい第5文型(SVOC)も出てくることになる。
そこで、もう少し捉え方を発展させて、主語Sや目的語Oの「状態」や「動作」を表す部分が補語Cだと押さえておこう。「イコール関係」というのは、これらのうちの「状態」に当たるものだ。
補語Cになるのは「名詞」と「形容詞」
また、補語Cになる品詞は「名詞」と「形容詞」だというのも大切なポイントだ。
これは言い換えれば、「副詞は補語Cにはならない」ということでもある。
I named my dog Alex.
(私は自分の犬をアレックスと名付けた。)
I always keep my room tidy.
(私はいつも部屋を綺麗にしている。)
第5文型(SVOC)に限らず、英文法(語順のルール)の基礎として、補語Cになるのは名詞と形容詞だということを、しっかりと押さえておこう。
第5文型(SVOC)を作る他動詞の一覧
第5文型(SVOC)を作る代表的な他動詞には、次のようなものがある。第5文型(SVOC)かどうかを見分けやすくするために、ザッと眺めておこう。
他動詞 | 意味 | 主な補語Cの形 |
---|---|---|
keep | OをCのままに保つ | 形・doing・done |
leave | OをCのまま放っておく | 形・doing・done |
find | OがCだとわかる、気付く | 形・doing・done |
think | OがCだと考える | 形 |
believe | OがCだと信じる | 形 |
consider | OがCだと考える | 形 |
call | OをCと呼ぶ | 名 |
name | OをCと名付ける | 名 |
elect | OをCに選出する | 名 |
make | OにCさせる OをCの状態にする |
do done・形 |
have | OにCさせる OをCの状態にする |
do done・形 |
let | OにCさせておく | do |
get | OにCしてもらう OをCの状態にする |
to do doing・done |
see | OがCするのを見る | do・doing・done |
watch | OがCするのを見る | do・doing・done |
hear | OがCするのを聞く | do・doing・done |
feel | OがCするのを感じる | do・doing・done |
notice | OがCするのに気付く | do・doing・done |
ask | OにCするよう頼む | to do |
tell | OにCするよう言う | to do |
want | OがCするのを望む | to do |
help | OがCするのを助ける | to do・do |
*「主な補語の形」について
形:形容詞
名:名詞
doing:現在分詞
done:過去分詞
to do:不定詞
do:原形不定詞
基本的な第5文型(SVOC)の例文
基本的な第5文型(SVOC)には、補語Cが名詞のものと、補語Cが(純粋な)形容詞のものがある。
第5文型(SVOC)は、OとCの間にイコール関係(主語-述語の関係)がある文型なので、その点にも注目しながら例文を見ていこう。
なお、後半で扱う「現在分詞」「過去分詞」「形容詞的用法の不定詞」なども形容詞の一種だが、話を簡単にするために、ここでは tidy や wise といった「純粋な形容詞」だけを取り上げている。
補語Cが「名詞」の第5文型
(私たちは彼女をサニーと呼んでいます。明るい性格だからね。)
*her = 'Sunny'
(彼らは長男をアレクサンダーと名付けた。)
*their firstborn son = 'Alexander'
(私たちは彼女をチームのリーダーに選んだ。)
*her = the representative of our team
補語Cが「形容詞」の第5文型
(私はいつも部屋を綺麗にしています。)
*my room = tidy
(その経験が彼をより賢明にした。)
*him = wiser
(彼らはそのアプローチが長い目で見ると実用的だと信じている。)
*the approach = practical
その他の第5文型(SVOC)の例文(応用)
第5文型(SVOC)の補語Cには、happy や beautiful といった純粋な形容詞(辞書に載っている形容詞)以外にも、現在分詞・過去分詞・形容詞的用法の不定詞・前置詞句などが置かれることもある。なぜなら、こうした表現はどれも「形容詞の一種」だからだ。
ここも、OとCの間にある主語-述語の関係(OがCである、OがCする)に注目しながら例文を見ていこう。
なお、学習手順の目安になるように「応用」と添えてはいるが、どれも重要な表現ばかりだ。
補語Cが「現在分詞」の第5文型
現在分詞は「〜している」や「人を〜させるような」という意味を持つ表現だ。形容詞の一種なので、純粋な形容詞と同じように、第5文型(SVOC)の補語Cになることもある。
(私は外出中に洗濯機を回したままにしています。)
↓ OとCの関係を文で表すと……
The laundry is running.
(私たちはその新しい税制は複雑だと思った。)
↓ OとCの関係を文で表すと……
The new tax laws were confusing.
補語Cが「過去分詞」の第5文型
過去分詞は主に「〜された」という意味を持つ表現だ。これも形容詞の一種なので、純粋な形容詞と同じように、第5文型(SVOC)の補語Cになることもある。
(家に着いたとき、私はドアが施錠されていると気付いた。)
↓ OとCの関係を文で表すと……
The door was locked.
(昨日、髪を切ってもらった。)
↓ OとCの関係を文で表すと……
My hair was trimmed.
補語Cが「不定詞」の第5文型
形容詞的用法の不定詞(〜するための、など)も形容詞の一種なので、名詞を修飾するだけでなく、以下のように第5文型(SVOC)の補語Cになることもある。
(あなたにチームに参加してほしいの。)
↓ OとCの関係を文で表すと……
You will join our team.
(先生は生徒たちに時間通りに課題を終わらせるよう言った。)
↓ OとCの関係を文で表すと……
The students should complete their assignments on time.
補語Cが「原形不定詞」の第5文型
なお、使役動詞( make, have, let )や知覚動詞( see, hear など)の後ろに不定詞が続く際には、原形不定詞( to がない不定詞)になるので気を付けよう。
(彼らは子供たちに自分の部屋を掃除させた。)
↓ OとCの関係を文で表すと……
Their children cleaned their rooms.
(彼女は兄弟に壊れた窓を直してもらった。)
↓ OとCの関係を文で表すと……
Her brother repaired the broken window.
補語Cが「前置詞句」の第5文型
前置詞句(前置詞+名詞)は形容詞句または副詞句になるが、形容詞句になる場合には、名詞を修飾するだけでなく、第5文型(SVOC)の補語Cになることもある。
(彼の意見が重要だとは思えません。)
↓ OとCの関係を文で表すと……
His opinion is of importance.
誕生日おめでとう! いつまでも健康でいてね。(神があなたを健康にいさせてくれますように。)
↓ OとCの関係を文で表すと……
You are in good health.
補語Cが「副詞」の第5文型
副詞は基本的には補語Cにはならないが、on や off などの比較的シンプルな副詞は、例外的に補語Cになることがある。
(私たちは安全のために電気を付けっ放しにした。)
↓ OとCの関係を文で表すと……
The lights are on.
(寝ている間はテレビを消しておく方がいいよ。)
↓ OとCの関係を文で表すと……
The TV is off.
さいごに|英文法をマスターしたいあなたへ
ここでは、第5文型(SVOC)の特徴について学んだが、こうした英文法(語順のルール)は読解力や表現力の土台になるものだ。
もしもあなたに英文法の伸び代があれば、当サイトの無料動画「暗記のいらない英文法(全31回)」も併せて学んでおこう。
きっと、英文法への苦手意識を克服するキッカケになるはずだ。
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