regard A as B の使い方|前置詞なのに形容詞が続く理由
regard A as B(AをBとして見なす)は、日常会話・ビジネス・試験など、シーンを問わず頻出の表現だ。
ここでの as は前置詞(〜として)であるにも関わらず、後ろには「名詞」だけでなく「形容詞」が続くこともあるが、これは、regard A as B が第5文型(SVOC)に近い表現だからだ。
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regard A as B の使い方
regard A as B(AをBとして見なす)は、前置詞 as(〜として)を使った表現だ。
ここでの as が他の前置詞( of, in, at など)と違うのは、後ろに「名詞」だけでなく「形容詞」が続くこともあるという点だ。
as の後ろが「名詞」の例文
(私は私の犬を友だちだと思っている。)
(母は正直さを美徳だと見なしている。)
(私たちはその動物園を楽しい場所だと思っている。)
(文化によっては、猫を幸運のシンボルだと見なしている。)
(ほとんどの子供は、親を生きる上でのロールモデルとして見ている。)
as の後ろが「形容詞」の例文
(あなたはそのテストが簡単だと思うかもしれない。)
(多くの人は教育はより良い未来にとって重要だと見なしている。)
(彼女は母の料理が美味しいと思っている。)
(私は今の自分の仕事は大変だけどやり甲斐があると考えている。)
(私は外国語を学ぶことは自分のキャリアにとって重要だと考えている。)
前置詞 as の後ろに「形容詞」が続く理由
as が前置詞(〜として)であるにも関わらず、後ろに「形容詞」が続くこともあるのは、regard A as B が第5文型(SVOC)っぽい感覚の表現だからだ。
簡単に言うと、第5文型(SVOC)では「 O = C 」という関係が成り立つが、regard A as B という表現でも「 A = B 」という関係が成り立っている。
(私は私の犬を友だちだと思っている。)
→ “my dog = a friend” なので、a friend は第5文型(SVOC)の補語Cのようなもの
(あなたはそのテストが簡単だと思うかもしれない。)
→ “the test = easy” なので、easy は第5文型(SVOC)の補語Cのようなもの
このように、regard A as B では、「 as は前置詞だ(だから名詞が来るべきだ)」という文法的なことよりも、「 as の後ろは第5文型(SVOC)の補語Cみたい」という意味的なことが優先されるため、例外的に前置詞の後ろに「形容詞」が続きうると理解できる。
ちなみに、こうした特徴から、regard A as B で使われる前置詞 as を「補語の as(補語を導く as )」と呼ぶこともある。
being が省略されていると考えるのもアリ
なお、「前置詞の後ろは名詞」という英文法を重要視するなら、動名詞 being が省略されていると考えるのも一手だ。
→ 前置詞 as の目的語Oが、動名詞 being easy だという見方
英語でもっとも軽い動詞である be 動詞の -ing 形が省略されるのは、分詞構文などでもお馴染みのパターンなので、これはこれで大切な視点だと思う。
補足:補語を導く as と一緒に使える他動詞
こうした「補語Cを導く as 」と一緒に使える他動詞は、regard だけとは限らない。以下が代表的なものなので、覚えておこう。
一緒に使える他動詞
regard A as B(AをBと見なす)
view A as B(AをBと見なす)
see A as B(AをBと見なす)
look on A as B(AをBと見なす)
think of A as B(AをBと見なす)
consider A as B(AをBと見なす)
choose A as B(AをBとして選ぶ)
define A as B(AをBだと定義する)
describe A as B(AをBだと言う)
classify A as B(AをBとして分類する)
さいごに|文型と品詞が英文法の基礎
ここでは regard A as B の使い方や特徴を学んだが、土台になっているのは第5文型(SVOC)についての知識や視点だ。
今回のように、文型や品詞に注目しながら学ぶと、丸暗記をする必要がどんどん減っていくので、英文法(語順のルール)を学ぶときには「文型と品詞」への理解を整えよう。