原形不定詞を使う5つの表現|使役動詞・知覚動詞だけじゃなかった!

英文法不定詞
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原形不定詞とは

原形不定詞とは、その名の通り、to が省略されて動詞の原形だけが残った不定詞のことだ。

基本的には、使役動詞(make, have, let)や知覚動詞(see や hear など)と一緒に使われるが、他にもいくつか、原形不定詞を使う表現がある。

ここでは、原形不定詞を使う表現の全体像を見ていこう。

原形不定詞を必ず使う表現

使役動詞(make, have, let)知覚動詞(see, hear など)は、不定詞を従える場合には、必ず原形不定詞(to がない不定詞)を使う表現だ。

1. 使役動詞(make, have, let)

使役動詞(「人に~させる」という意味の make, have, let)は、原形不定詞と一緒に使う表現の代表だ。

多くの「人に~させる」という他動詞(force, compel, oblige など)が「他動詞+人+ to do」という形を取るのに対して、使役動詞は「他動詞+人+ do」という形を取る。

She made him to clean the room.
彼女は彼に部屋を掃除させた。
I’ll have him to call you tomorrow.
明日彼に電話させます。
Please let me to know your availability.
あなたのご都合を私にお知らせください。

重要なのは、使役動詞は第5文型(SVOC)を作っているという点だ。

どうしても、原形不定詞(to がない不定詞)という表面上の形に目を奪われがちだが、「人」と「原形不定詞」の間には「主語-述語の関係」が成り立っていて、これは第5文型(SVOC)の大きな特徴だ。

英語でもっとも重要な第5文型(SVOC)については、以下のページで詳しく説明しているので、不安があれば参考にしてほしい。

※ご参考:
第5文型(SVOC)のたった1つのポイント
例文も全パターンあり >>

2. 知覚動詞(see, hear など)

知覚動詞(see, hear など)も、不定詞を従える場合には、原形不定詞を使う表現だ。

I saw a man wearing a cap to run away.
帽子をかぶった男が走り去るのを見た。
I heard him to sing that song.
彼がその歌を歌うのを聞いた。

先ほどの使役動詞と同様に、知覚動詞も第5文型(SVOC)を作っている。「人」と「原形不定詞」の間にある「主語-述語の関係」に注目しておこう。

※ご参考:
第5文型(SVOC)のたった1つのポイント
例文も全パターンあり >>

原形不定詞を使うこともある表現

また、次の3つの表現では、必ずというわけではないが、原形不定詞(to がない不定詞)を使うこともある。

1. help 人 (to) do

help(を助ける)は “help 人 to do” という形で使うことがあり、このときの不定詞(to do)が原形不定詞(do)になることがある。

My neighbor helped me (to) clean my room.
隣に住んでいる人が部屋を掃除するのを手伝ってくれた。

普通の不定詞(to do)を使う場合と、原形不定詞(do)を使う場合との違いについては、以下のページで解説しているので、興味があれば参考にしてほしい。

※ご参考:help の用法
原形不定詞を使う理由とは? >>

2. All you have to do is (to) do

"All you have to do is (to) do" (~するだけでいい)という表現では、be動詞の補語Cになっている不定詞(to do)が原形不定詞(do)で表現されることもある。

All you have to do is (to) click here.
あなたはここをクリックするだけでいい。

なお、この表現は、all と you の間に関係代名詞 that が省略されていて、名詞的用法の不定詞(to do)が補語Cになっている表現だ。

All (that) you have to do is (to) click here.

主語S:All (that) you have to do
動詞V:is
補語C:(to) click here

「あなたがすべきすべてのことは~することだ」という直訳を、自然な日本語として整えると「~するだけでいい」という言い回しになる。

3. but (to) do

一般の前置詞(of, in, into など)が動名詞(doing)を目的語Oに取るのに対して、前置詞の but(を除いて)は名詞的用法の不定詞を目的語Oに取る変わった前置詞だ。

I have no choice but to step forward.
私には一歩踏み出すことを除いた選択肢はない。
(=踏み出すしかない。)

この前置詞 but の前に do という動詞がある場合には、but の後ろの不定詞(to do)が原形不定詞(do)になることがある。

I can't do anything but (to) pray for everyone's safety.
みんなの安全を祈ることを除いたどんなこともできない。
(=みんなの安全を祈ることしかできない。)

さいごに「原形不定詞を特別扱いしない」

確かに、「使役動詞や知覚動詞を使ったときには原形不定詞を使う」という知識は欠かせない。

ただ、言葉の表面や一部分にだけ目を奪われてしまうと、

・原形不定詞も不定詞の一種だ
・使役動詞や知覚動詞は第5文型(SVOC)を作っている

という本質が見えなくなってしまうので注意していこう。

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