接続詞の as は、英語でもっとも重要な接続詞のうちの1つだ。
譲歩の as(~するけれども)や付帯状況の as(~しながら)といったやや特殊なものを除けば、知っておくべき意味は全部で5つある。
ここでは、接続詞 as の5つの意味と使い方について、ジェフとオリヴィアに教えてもらうことにしよう。
接続詞 as の5つの意味
接続詞の as は次の5つの意味でよく使われる。
1. 時を表す as /~するとき
時を表す接続詞としては “when” が有名だが、接続詞 “as” も「時」を表す接続詞としてよく使うんだ。
“when” との違いは「同時性」ね。接続詞 “as” を使う場合は、2つの動作が「だいたい同時に起こっている」という感覚が含まれるわ。
“As he entered the room, I slapped him on the face.”
「彼が部屋に入ってきたとき、私は彼の頬を叩いた。」
2. 原因を表す as /~するので
原因を表す接続詞としては “because” が有名かしら?
そうだな。接続詞 “as” を “because” と同じような意味で使うことも覚えておこう。
ただ “because” のように、文頭・文中のどこにでも置けるわけじゃないわ。「原因」の意味では、基本的には文頭で用いることしかないの。
“As he had a headache, he was absent from school. ”
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3. 様態を表す as /~するように
様態の意味を表す単語として “like” というのがあるが、あれは前置詞だから気を付けてくれよな。
「様態」の意味を表す接続詞としては、 “as” を用いるわね。
4. 比例を表す as /~するにつれて
これは接続詞 “as” 特有の意味ね。学校の教科書なんかでもよく出てくるんじゃない?
“As we grow older, our memory becomes weaker.”
じゃあここまでに出て来た、接続詞 “as” の意味を全部言ってみて?
5. 比較を表す as /~するのと比べて
これが5つ目、「比較」の意味を持つ接続詞 “as” だな。
中学生にもお馴染みの “as tall as” や “as fast as” の、それぞれ2個目の “as” が接続詞なのよね。
接続詞の後ろには必ずSV構造が続くよな? だから正確には、
“He is as tall as me.” (△)ではなく、
“He is as tall as I.” (○)なんだ。
2個目の “as” が「~するのと比べて」という意味の接続詞だから、後ろにはSVの形が続かなくちゃいけないわけね。
あれ? でもジェフ、 “I” だけじゃ、SVの形になってないわよ?
確かにオリヴィアの言う通りだ。でもこれは、主節と同じ「背が高いです」という述部が省略されているだけなんだ。
“He is as tall as I (am tall).”
「彼は私(が背が高いの)と比べて、同じくらい背が高い。」
あ! なるほどね。「背が高い」という述部を既に一度言っているから、 “am tall” は不要ってことね!
そう。だから見かけ上は “I” しか置かれていないが、実はしっかりとSV構造が続いているってことさ。
2個目の “as” が接続詞だってことを、覚えておこう。
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「~として」という意味の as は前置詞
as には「〜として」という意味もあるが、その場合の as は前置詞だ。
接続詞の後ろにはSVが続くのに対して、前置詞の後ろには「名詞」だけが表現される。
前置詞の後ろは名詞だけ
(SVは来ない)
I regard the situation as a good learning opportunity.
私はその状況をいい勉強の機会として捉えている。
なお、as の前後がイコール関係になっていて、あたかも第5文型(SVOC)のような語順になっている。( the situation = a good learning opportunity )
そこで、こうした regard などと一緒に使う as を「補語の as」「補語を導く as」と呼ぶこともあるので知っておこう。
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前置詞の as には「~のような」という意味もある
また、前置詞の as は「~のような」という意味でもよく使う。
I’m so grateful to have such a person as you.
あなたのような人がいて本当によかった。
こちらは接続詞 as にもある意味だ。
「同じくらい」という意味の as は副詞
as は、比較表現として有名な as ~ as でもよく使われるが、実は1つ目の as は副詞で「同じくらい」という意味だ。
副詞なので、後ろの形容詞や副詞を修飾する。
He is as tall as I (am tall).
彼は同じくらい背が高い。私と比べてね。
2つ目の as は、先ほどジェフとオリヴィアが説明してくれた、接続詞の as(~するのと比べて)だ。
さいごに|英文法は読解力・表現力の土台
読解力や表現力を伸ばす上で、ここで学んだ接続詞 as の5つの意味はとても重要なので、しっかり覚えておこう。
接続詞 as の5つの意味
・時(~するとき)
・原因(~するので)
・様態(~するように)
・比例(~するにつれて)
・比較(~するのと比べて)
また、接続詞 as に限らず、英文法(語順のルール)は読解力や表現力の土台になるものなので、やり残しがあれば優先度を上げて取り組んでみよう。