前置詞 + 関係代名詞 + to do を理解するための3つのポイント
「前置詞 + 関係代名詞 + to do 」という表現は、一見すると難しく思えるかもしれないが、実は、関係代名詞の後ろの「主語S + be 動詞」が省略された表現だ。
ここでは、“with which to” や “in which to” などについて、他の英文でも応用できる英文法(語順のルール)にも触れながら学んでいこう。
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前置詞 + 関係代名詞 + to do は「主語S + be 動詞」が省略された表現
英文法、特に、関係詞を学んでいると、“with which to do” や “in which to do” といった形に出会うことがある。
普通、関係代名詞の後ろにはSV構造が続くはずなのに、こうした表現では、関係代名詞の直後に不定詞が続いているというのが奇妙なところだ。
感謝の気持ちを表す言葉がありません。(言葉では言い表せないほど感謝しています。)
さて、この表現の文構造、実は、関係代名詞 which の後ろの「主語S + be 動詞」が省略されていると考えることができる。
実際に I am を表現することはないが、with which の後ろに I am が隠れているのなら、「関係代名詞の後ろにはSV構造がある」という、いつも通りの英文法(語順のルール)に沿った表現だとわかる。
接続詞の後ろの「主語S + be 動詞」はよく省略される
ではなぜ with which の後ろの I am が省略されてしまうのだろう?
それは、英語には、接続詞の後ろの「主語S + be 動詞」は省略されやすいという傾向があるからだ。
省略された表現の例
Eat more vegetables if hungry.
= Eat more vegetables if you are hungry.
お腹が空いているなら、もっと野菜を食べなさい。
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Speak up if unsure.
= Speak up if you are unsure.
わからなければ言ってください。
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Advice should be given when needed.
= Advice should be given when it is needed.
アドバイスは求められたときに与えられる方がいい。
関係代名詞には「接続詞」の働きが含まれているので、こうした普通の接続詞のときと同じように、“with which to do” や “in which to do” では、関係代名詞の後ろの「主語S + be 動詞」が省略されるということだ。
be + to ≒ will / should / can だと考えられる
あとは、省略された「主語S + be 動詞」と「不定詞( to do )」の繋がりが理解できれば、「前置詞 + 関係代名詞 + to do 」の意味と文構造はバッチリなのだが、ここで登場するのが、いわゆる be to 不定詞という表現だ。
be to 不定詞( be to do )は「〜することになっている」というニュアンスが軸の表現で、便宜上、be + to を will / should / can に置き換えて考えられるものだ。
≒ Your package can be tracked by the tracking number.
あなたの荷物は追跡番号によって追跡できます。
※ご参考:
be to 不定詞( be to do )の5つの意味
これを踏まえて、「前置詞 + 関係代名詞 + to do 」という表現を見てみよう。
≒ I have no words with which I can express my thanks.
感謝の気持ちを表せる言葉がありません。
このように、I am を補って、am to を can に置き換えれば、文構造を理解した上で「感謝の気持ちを表せる言葉がない」という意味まで辿り着ける。
「前置詞 + 関係代名詞 + to do 」は「主語S + be 動詞」と「 be to 不定詞」が隠された表現だということだ。
「前置詞 + 関係代名詞 + to do 」の例文
「前置詞 + 関係代名詞 + to do 」は、比較的フォーマルな印象の表現だが、よく使われるものなので、例文もいくつか見ておこう。
with which to do の例文
彼女は書類にサインをするためのペンを手渡された。
私たちにはこのプロジェクトに効果的に取り組むための計画が必要だ。
in which to do の例文
私は本を読める静かな場所を見つけた。
私たちにはミーティングができる部屋が必要です。
on which to 例文
彼らはそのプロジェクトを完了させるべき期限を設けた。
彼女はピクニックをできる晴れた日を選んだ。
まとめ|他の英文でも応用できる3つのポイント
ここでは、「前置詞 + 関係代名詞 + to do 」という表現について学んだが、何となく丸暗記するのではなく、次の3つのポイントをしっかりと押さえておこう。
2. 接続詞の後ろでは「主語 + be 動詞」が省略されやすい
3. be + to = will / should / can のように考えられる
これらは「前置詞 + 関係代名詞 + to do 」に限ったものではなく、他の英文を解釈するときにも役立つ視点だ。
ここで実践したように、英文法(語順のルール)を学ぶときには「なぜ?」を大切にしていこう。そうすれば、読解力や表現力に繋がる文法力が身に付くはずだ。
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