関係代名詞 what の使い方|that や which との違い【例文満載】

英文法関係詞
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関係代名詞whatと接続詞thatの違い

関係代名詞 what(〜するもの・こと)は、先行詞 the thing のニュアンスを含む関係代名詞で、文の形を理解する上では what = the thing which と置き換えて考えるとわかりやすい。

ここでは、他の関係代名詞( which や that )との違いを踏まえて、関係代名詞 what の特徴と使い方をマスターしていこう。

また、接続詞 that(〜するということ)との違いも大切なポイントだ。

CONTENTS

基本の確認|先行詞と関係詞節

関係代名詞 what を理解する準備として、まずは「先行詞」や「関係詞節」という言葉について確認しておこう。

多くの学習者を見ていると、「関係詞」と「関係詞節」を混同していることもあるので、注意が必要だ。

なお、「そこはわかってる!」という場合には、次の「 what = the thing which 」に進んでも大丈夫だ。

先行詞とは

先行詞とは、関係詞をキッカケにして説明される(修飾される)名詞のことだ。

You should eat foods which are rich in vitamins.

(ビタミンが豊富な食べ物を食べた方がいいよ。)

先行詞:foods

関係詞節とは

関係詞節とは、関係詞(関係代名詞や関係副詞)から始まるSVのカタマリのことだ。

You should eat foods which are rich in vitamins.

ビタミンが豊富な食べ物を食べた方がいいよ。)

関係詞節:which are rich in vitamins
関係詞:which

このように、who, which, that が作る関係詞節は形容詞節(SVがある形容詞のカタマリ)になる。先行詞(名詞)を修飾しているからだ。

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こうした基礎を踏まえて、関係代名詞 what の特徴と使い方を学んでいこう。

関係代名詞 what = the thing which

関係代名詞 what のニュアンスや文構造を理解するためには、what = the thing which に置き換えて考えるのがもっとも効果的だ。

Happiness is what everyone wants.

↓ what = the thing which に置き換えると……

Happiness is the thing which everyone wants.

(私に今必要なものは十分な睡眠だ。)

こうして見てみると、what 以下(つまり the thing 以下)が大きな名詞になっていることがよくわかる。

他の関係代名詞( who, which, that )が形容詞節を作るのに対して、関係代名詞 what は名詞節(SVがある名詞のカタマリ)を作るというところをしっかりと押さえておこう。

なお、表現としては the thing which ではなく what を使う方が自然だ。こうした置き換えは、あくまでも文の形をわかりやすくするためだと押さえておこう。

2つの文に分ける

また、他の関係代名詞( who, which, that )のときと同様に、what = the thing which に置き換えた上で、2つの文に分けるのも、文の形を把握する上で効果的だ。

2つの文に分けるときには、必ず先行詞を2つ目の文で繰り返そう。

Happiness is what everyone wants.

↓ what = the thing which に置き換えると……

Happiness is the thing which everyone wants.

↓ 先行詞 the thing を it で繰り返して……

Happiness is the thing. + Everyone wants it.

幸せはそういうものだ。+誰もがそれを望んでいる。
=幸せは誰もが望むものだ。

こうして2つの文に分けると、関係代名詞の which や what が関係詞節の中で代名詞になっている(ここでは他動詞 wants の目的語Oになっている)のがよくわかる。

節(SVのカタマリ)と単語をよく区別した上で、

・関係代名詞 what は名詞節をつくる
・関係代名詞 what は関係詞節の中で代名詞になっている

という2つのポイントを押さえておこう。

関係代名詞 what を使った例文

関係代名詞 what が作る名詞節は、普通の名詞( food や body など)と同じように、主語S・補語C・目的語Oになる。

文法力(語順を把握する力)を養うためにも、それぞれの例文に触れていこう。

what 節が主語S

What we need is a clear plan of action.

(私たちに必要なものは、明確な行動計画だ。)

What matters most is your health.

(もっとも重要なのはあなたの健康だ。)

What I need now is a good night's sleep.

(私に今必要なのは十分な睡眠です。)

what 節が補語C

Happiness is what everyone wants.

(幸せは誰もが望むものだ。)

This is what I want to do in my life.

(これは私が人生でやりたいことだ。)

What you want is not necessarily what you need.

(欲しいものが必要なものとは限らない。)

what 節が他動詞の目的語O

I can't believe what he said.

(彼が言ったことが信じられない。)

Pursue what inspires you, not what others expect of you.

(あなたを奮い立たせるものを追求しなさい、他人が期待することではなく。)

I forgot to bring what is necessary to surprise them.

(持ってくるのを忘れちゃったよ、彼らを驚かせのに必要なものを。)

what 節が前置詞の目的語O

I disagree with what he suggested.

(彼が提案したことには反対です。)

I'm interested in knowing more about what you're planning.

(あなたが計画していることについて、もっと知りたいです。)

I didn't understand the premise for what they were discussing.

(私は彼らが話している内容の前提を理解していなかった。)

接続詞 that との違い

関係代名詞 what(〜するもの・こと)と接続詞 that(〜するということ)は、どちらも「こと」という意味を持ち、ともに名詞節を作るので、英文法に慣れるまではその違いがわかりにくいかもしれない。

ここでは、「文構造の違い」と「意味の違い」の両面に目を向けてみよう。

文構造の違い

これまでに学んだように、関係代名詞 what は関係詞節の中で代名詞になっている言葉なので、後ろには名詞が欠けた不完全文(文型が完成していない文)が続く。

一方で、接続詞 that の後ろには、他の接続詞( because や if など)と同じように、後ろには完全文(文型が完成した文)が続く。

関係代名詞 what の後ろは不完全文

I can't believe what he said.

彼が言ったことが信じられない。

※ said(を言った)は他動詞なので、he said は不完全文(他動詞の目的語Oがない)

接続詞 that の後ろは完全文

I can't believe that he said so.

彼がそう言ったということが信じられない。

he said so は完全文( so が他動詞 said の目的語O)

意味の違い

the thing which に置き換えて考えることからもわかるように、関係代名詞 what が表す「こと」は物事や対象を表すものだ。

それに対して、接続詞 that が表す「こと」は行為そのものを指すので、「〜するということ」と言い換えることもできる。

関係代名詞 what(〜すること)は
物事・対象を表す

I can't believe what he said.

彼が言ったことが信じられない。
(言った内容を信じられない。)

接続詞 that(〜するということ)は
行為そのものを表す

I can't believe that he said so.

彼がそう言ったということが信じられない。
(言ったという事実を信じられない。)

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ここでは、関係代名詞 what の特徴と使い方を学んだが、こうした英文法(語順のルール)は読解力や表現力の土台になるものだ。

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