so that 構文の4つの意味と使い方|例文・言い換えも徹底解説
so that 構文は、主には目的(〜するために)や程度(〜するほど/とても…なので〜する)を表す表現で、文法的には、that 節が副詞節になったものだ。
また、特に書き言葉においては、so that 構文が様態(〜するように)や単なる結果(そして〜した)を表すこともある。
ここでは、それぞれの so that 構文の意味や使い方をマスターしていこう。
CONTENTS
so that 構文の4つの意味
so that 構文には、
1. 目的(〜するために)
2. 程度・結果(〜するほど/とても…なので〜する)
3. 様態(〜するように)
4. 単なる結果(そして〜した)
の4つの意味がある。学習レベルとしては、1と2が基本で、3と4が応用だ。あなたの興味や学習レベルに沿って、それぞれの意味と使い方を学んでいこう。
1. 目的の so that(〜するために)
目的を表す so that 構文(〜するために)には、次のような特徴がある。
特徴2.「動詞」を修飾する(〜するために → …する)
どちらも、程度(〜するほど)を表す so that 構文(後述)との大きな違いだ。
(時間通りに到着するために、私は早く起きた。)
(子供が良い教育を受けられるように、彼女はお金を貯めている。)
(前に進むためには、ときにはキッパリと断ることも必要だよ。)
なお、目的(〜するために)というのは「目の前の事実」ではなく「将来のこと・未確定なこと」なので、目的を表す so that 構文では、助動詞 can, will, may を使うことが多い。
目的の so that 構文の言い換え
目的を表す so that 構文(〜するために)は、in order to や単なる副詞的用法の不定詞( to do )を使って言い換えることができる。
= I woke up early in order to arrive on time.
= I woke up early to arrive on time.
(時間通りに到着するために、私は早く起きた。)
どちらも基本的かつ重要な表現なので、so that 構文と関連付けて学んでおこう。
2. 程度・結果の so that(〜するほど/とても…なので〜する)
程度・結果を表す so that 構文(〜するほど/とても…なので〜する)には、次のような特徴がある。
特徴2.「形容詞(または副詞)」を修飾する(〜するほど → …だ)
目的を表す so that 構文(〜するために)との違いとして、こうした特徴をしっかり押さえておこう。
(私はとても疲れていたので、すぐに寝た。)
(日差しがとてもキツいから、サングラスをした方がいいよ。)
(音楽がうるさくて、お互いに話すのが聞こえなかった。)
重要|「程度」と「結果」は同じ
なお、「程度」や「結果」という言葉を使うと、それぞれが別の意味のように思えるかもしれないが、これらは「訳し上げ*」なのか「訳し下げ**」なのかが違うだけで、本質的な意味に変わりはない。
I was so tired that I fell asleep immediately.
私はすぐに寝てしまうほど疲れていた。
I was so tired that I fell asleep immediately.
私はとても疲れていたので、すぐに寝た。
それぞれの意味をよく観察してみると、程度(〜するほど)で訳したとしても「すぐに寝る」という結果は表現されているわけだし、結果(とても…なので〜した)で訳したとしても「とても疲れていた」という程度のニュアンスは含まれていることがわかる。
言葉の表面にとらわれることなく、ここでの「程度」と「結果」は同じ意味だということを押さえておこう。
*訳し上げ:英語を「後ろ → 前」に訳す訳し方
**訳し下げ:英語を「前 → 後ろ」に訳す訳し方
程度・結果の so that 構文の言い換え
程度・結果を表す so that 構文(〜するほど/とても…なので〜する)は、肯定文であれば enough to を、否定文であれば too ... to を使って言い換えられる。
= I was tired enough to fall asleep immediately.
(私はとても疲れていたので、すぐに寝た。)
= The music was too loud for us to hear each other speak.
(音楽がうるさくて、お互いに話すのが聞こえなかった。)
enough to や too ... to も重要な表現なので、so that 構文と関連付けて学んでおこう。
3. 様態の so that(〜するように)
様態を表す so that 構文(〜するように)は、日常会話というよりはフォーマルな書き言葉で好まれる表現だ。文法的には次のような特徴がある。
(世界はあなたを愛してくれる人がいるようにできている。)
(その公園は子供が安全に遊べるように設計されている。)
(その小説は、読者が物語の中にいると感じるように書かれている。)
一見すると、so と that が離れているので、程度・結果を表す so that 構文(〜するほど…)に見えるかもしれないが、過去分詞が置かれている場合には様態を表す so that 構文(〜するように)の可能性があるので気を付けよう。
4. 単なる結果の so that(そして〜した)
書き言葉、特に詩的な表現では、so that 構文が単なる結果(そして〜した)を表すことがある。文法的な特徴としては、
というところを押さえておこう。
なお、ここでの「結果」には「程度」の意味が含まれるわけではないので、程度・結果を表す so that 構文(〜するほど/とても…なので〜する)とは区別しよう。
(彼は速く走って、息を切らした。)
(私たちは吹雪で立ち往生してしまい、その結果、ドライブを続けられなくなった。)
これらは一見すると、so と that が隣り合っているので、目的を表す so that 構文(〜するために)に見えるかもしれないが、目的の so that だとすれば、助動詞 can, will, may が使われる可能性が高い。そういった助動詞がないという点や、意味が繋がるかどうかを基準にして、so that 構文の意味を見極めていこう。
補足|so that 構文の that 節は副詞節
また、余力があれば、普通の that 節が「名詞節」になるのに対して、so that 構文の that 節は「副詞節」になるというところも押さえておこう。
I believe that equality is a fantasy.
(私は平等は幻想だと思う。)
→ that 節が他動詞 believe の目的語O(名詞節)になっている。
I was so tired that I fell asleep immediately.
(すぐに寝てしまうほど疲れていた。)
→ that 節が形容詞 tired を修飾する修飾語M(副詞節)になっている。
このように「節の品詞」に注目することで、文全体の形はわかりやすくなる。英文法(語順のルール)を学ぶなら、so that 構文に限らず、「節の品詞を考える」という視点を大切にしていこう。
さいごに|英文法をマスターしたいあなたへ
ここでは、so that 構文の4つの意味とそれぞれの特徴について学んだが、こうした英文法(語順のルール)は読解力や表現力の土台になるものだ。
もしもあなたに英文法の伸び代があれば、当サイトの無料動画「暗記のいらない英文法(全31回)」も併せて学んでおこう。
きっと、英文法への苦手意識を克服するキッカケになるはずだ。
オススメの関連記事