等位接続詞( and / but / or など)をマスター|従属接続詞との違い
等位接続詞とは、同じ形(単語と単語/文と文など)を繋ぐ接続詞のことで、具体的には、and, but, or, nor, so, for の6つがある。
また、英文法(語順のルール)の中級者であれば、副詞節・名詞節・形容詞節を作らない接続詞と押さえておくのも効果的だ。
ここでは、それぞれの等位接続詞の意味と使い方や、従属接続詞との違いについて学んでいこう。
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6つの等位接続詞
等位接続詞には、
・and(〜と、そして、そうすれば)
・but(しかし)
・or(または、すなわち、さもないと)
・nor(〜もまた…ない)
・so(だから)
・for(なぜなら)
の6つがある。全体像としては、and, but, or は「単語と単語」「句と句」「文と文」を繋ぐのに対して、so と for は「文と文」を繋ぐ働きしか持っていない。
※句:SVがない単語2つ以上のカタマリ
これを踏まえて、それぞれの意味と使い方を見てみよう。
and の意味と使い方
and は順接的な意味の等位接続詞で、次の3つの意味を持っている。
1. 〜と
and が「単語と単語」や「句と句」を繋ぐ場合、「〜と」という意味になる。
(夕食はピザとパスタを食べたいな。)
(鍵を探して、クローゼットの中とドアの後ろを見た。)
2. そして
and が「動詞と動詞」や「文と文」を繋ぐ場合、基本的には「そして」という意味になる。
(お店に行って、そして、牛乳を買った。)
(彼は料理をしていて、彼女は同じ部屋で本を読んでいる。)
3. そうすれば
なお、提案や命令を表す文に続く and は「そうすれば」という意味になる。
(周りの人には親切にする方がいいよ。そうすれば、友だちがたくさんできるから。)
(よく噛んで食べなさい。そうすれば、消化が良くなるから。)
but の意味と使い方
but は逆接的な意味の等位接続詞で、「しかし」や「だが」といったニュアンスだ。
(晴れているけど寒い。)
(彼女は才能があるが内気だ。)
(私は出発したかったが、彼は留まりたいと主張した。)
or の意味と使い方
等位接続詞の or には、次の3つの意味がある。
1. または、それとも
or が「単語と単語」や「句と句」を繋ぐ場合、基本的には「または」「それとも」という意味になる。
(紅茶かコーヒー、どちらにしますか?)
(赤いドレスと青いドレス、どっちがいいと思う?)
2. すなわち、つまり
また、or は「言い換え」を表すこともでき、その場合には「すなわち」「つまり」という意味になる。
(私は幸せだ。言い換えれば、充実している。)
(テストはそよ風みたいなものだったよ。つまり、とても簡単だった。)
3. さもないと
なお、提案や命令を表す文に続く or は「さもないと」という意味になる。
(上着を着た方がいいよ。じゃないと、この天気だと風邪を引くよ。)
(終わったらコンロを消しておくように。さもないと、火事の恐れがあるよ。)
nor の意味と使い方
nor は「〜もまた…ない」という意味の等位接続詞で、neither と一緒に使うことが多い。
(彼女はアスパラガスもピーマンもどちらも好きではない。)
(彼らはミーティングに参加せず、そのことを私たちに報告もしなかった。)
so の意味と使い方
so(だから)は「結果」を表す等位接続詞だ。必ず「文と文」を繋ぎ、so の後ろに「結果」がやってくる。
(お腹が空いたので、サンドウィッチを作った。)
(ガソリンがなくなりそうだった。だから私たちは近くのガソリンスタンドに寄った。)
for の意味と使い方
for(なぜなら)は「原因」を表す等位接続詞だ。必ず「文と文」を繋ぎ、for の後ろに「原因」がやってくる。
(彼はお店に行った。なぜなら、牛乳を買う必要があったからだ。)
(彼らは傘を持っていった。なぜなら、雨が降ると思ったからだ。)
なお、原因を表す接続詞として、日常的によく使うのは because だ。for(なぜなら)はフォーマルな文章や文学的な文章で好まれると押さえておこう。
従属接続詞との違い
英語の接続詞には、when や if など、等位接続詞( and, but, or, nor, so, for )以外の接続詞もあり、これらは従属接続詞(または従位接続詞)と呼ばれている。
従属接続詞でもっとも重要なポイントは、必ず後ろにSVを従えて、従属節(または従位節)と呼ばれるカタマリを作るというところだ。
従属節の多くは副詞節になるが、中には名詞節や形容詞節を作る従属接続詞もある。
I was reading a book when she called me up.
(彼女が電話してきたとき、私は本を読んでいた。)
※ “when she called me up” が副詞節(大きな副詞)となり、動詞 was reading を修飾している。(彼女が電話をしてきたとき → 読んでいた)
これに対して、等位接続詞の後ろには、必ずしもSVが続くとは限らない。また、「接続詞 + SV 」が一つのカタマリ(節)になるわけでもない。
I was hungry, so I made a sandwich.
(お腹が空いていたので、サンドウィッチを作った。)
※ “so I made a sandwich” がカタマリ(副詞節や名詞節など)になっているわけではない。
従属接続詞では「接続詞 + SV 」を一つのカタマリだと見なせるのに対して、等位接続詞では「接続詞 + SV 」を一つのカタマリとは見なさないというところを押さえておこう。
なお、厳密には、等位接続詞の前後のSVは「等位節」と呼ばれているが、文法力(語順の観察力)には影響のない用語なので、それほど気にしなくても大丈夫だ。
さいごに|等位接続詞は「同じ形」を繋ぐ
ここでは等位接続詞の意味と使い方を学んだが、一番のポイントとして、等位接続詞は「同じ形」や「同じ品詞」を繋ぐというところを押さえておこう。
そうすれば、文法力(語順を観察する力)が広がっていくはずだ。