be yet to do の意味と使い方|なぜ「まだ〜していない」なの?

英文法不定詞
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be yet to do / have yet to do は「まだ〜していない」という意味の慣用表現で、TOEIC や英検などの試験やビジネスシーンでも頻出の表現だ。

ここでは、いくつかの例文を通して、be yet to do / have yet to do の意味と使い方を学んでいこう。

また、なぜ not がないのに「まだ〜していない」という否定的な意味になるのかについても解説するので、関心があれば丁寧に読み進めよう。

CONTENTS

be yet to do / have yet to do の例文

be yet to do / have yet to do は、どちらも「まだ〜していない」という意味で、日常会話からビジネス、ニュースなど、幅広く使われる表現だ。

「どうして not がないのに否定的な意味になるのか?」についてはあとで学ぶとして、まずはいくつかの例文に触れてみよう。

We are yet to finalize the deal.
We have yet to finalize the deal.

私たちはまだ取引を完了していません。

Despite sending a reminder, I'm yet to receive your reply.
Despite sending a reminder, I have yet to receive your reply.

リマインダーを送ったのですが、まだお返事をいただいておりません。

I checked my bank account, and the payment is yet to be processed.
I checked my bank account, and the payment has yet to be processed.

銀行口座を確認しましたが、支払いはまだ行われていません。

The best parts of the movie are yet to come.
The best parts of the movie have yet to come.

映画のハイライトは、まだやって来ていない。(これからだよ。)

I’m yet to read that book everyone is talking about.
I have yet to read that book everyone is talking about.

(みんなが話してる本、まだ読んでないんだよね。)

なぜ「まだ〜していない」なのか?

be yet to do(まだ〜していない)は、文法的にはいわゆる be to do( be to 不定詞)副詞 yet(まだ)が添えられた表現だ。

be to do の持つ「〜すべき」というニュアンスに、副詞の yet(まだ)が加わったと考えるとわかりやすい。

I'm yet to receive your reply.

直訳:私は「まだ」返事を受け取るべき(状態)だ。

↓ 言い換えると……

まだお返事をいただいておりません。

このように、「まだ〜すべき(状態)だ」という直訳を言い換えた結果として、be yet to do は否定的な意味(まだ〜していない)になっている。

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ちなみに、have yet to do も考え方は同様で、こちらは助動詞 have to(〜すべき)に副詞 yet(まだ)が加わった形だ。(発音こそ「ハヴイェトゥ……」にはなるが。)

be yet to do と have yet to do の違い

なお、be yet to do と have yet to do はほとんど同じ意味で交換可能だが、be yet to do の方が「これから〜する」というニュアンスが少し強くなる傾向にある。

We are yet to finalize the deal.

私たちはまだ取引を完了していません。(これからするつもりだ。)

The best parts of the movie are yet to come.

映画のハイライトは、まだやって来ていない。(これからだよ。)

不定詞( to do )には「未来的なニュアンス(これから〜する)」があるというのは英文法(語順のルール)の基本だが、be yet to do は不定詞を使った表現( be to do )の一種なので、「未来的なニュアンス」がハッキリしやすいということだ。

(先述の通り、heve yet to do は不定詞ではなく助動詞 have to を使った表現の一種。)

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さいごに|丸暗記ではなく「なぜ?」を大切に

ここでは、慣用表現 be yet to do / have yet to do について学んだが、同時に、意味を丸暗記するのではなく、「なぜそうなるのか?」に注目して学ぶことで、英文法そのものへの理解が深まることも実感できたかもしれない。

英文法(語順のルール)を体系的にマスターするなら、丸暗記ではなく「なぜ?」に注目しながら学んでいこう。

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