分詞構文の作り方・3つのステップ|being は省略しよう
分詞構文は「動詞の意味を持つ副詞」の一種で、「接続詞 + SV」という形の副詞節をシンプルにした表現だと考えられる。
ここでは、副詞節から分詞構文を作る3つのステップについて一緒に学んでいこう。
なお、分詞構文の意味や訳し方については、以下のページで確認できる。
CONTENTS
分詞構文の作り方・3つのステップ
副詞節から分詞構文を作るときには、基本的には、
step 2:同じ主語Sなら消す
step 3:動詞を ing にする
という3つのステップに従えば大丈夫だ。
1. 一般動詞の場合
(この地域を旅行するときには、ご注意ください。)
こちらの英文の副詞節 “when you travel through this area” では、一般動詞(be動詞以外の動詞)travel が使われている。
この副詞節を分詞構文にするなら……
You should be careful when you travel through this area.
↓
step 2:同じ主語Sなので消す
You should be careful when you travel through this area.
↓
step 3:動詞 travel を ing にする
You should be careful traveling through this area.
これで分詞構文 “traveling through this area” の完成だ。
2. 進行形( be + doing )の場合
(車で寝ているときに、首を痛めちゃったよ。)
こちらの英文の副詞節では、進行形 “was sleeping” が使われている。この場合は、動詞 was を being にしよう。
ただし、being は実際には省略されて、見かけ上、現在分詞 sleeping で始まる分詞構文になる。
I hurt my neck, when I was sleeping in my car.
↓
step 2:同じ主語Sなので消す
I hurt my neck, when I was sleeping in my car.
↓
step 3:動詞 was を ing にする
I hurt my neck, being sleeping in my car.
↓
step4:being を省略する
I hurt my neck, (being) sleeping in my car.
これで分詞構文 “(being) sleeping in my car” の完成だ。
3. 受動態( be + done )の場合
(別の角度から見ると、この庭はとても美しい。)
こちらの英文の副詞節では、受動態 “is seen” が使われている。この場合は、動詞 is を being にしよう。
ただし、being は実際には省略されて、見かけ上、過去分詞 seen で始まる分詞構文になる。
When this garden is seen from another angle, it is really beautiful.
↓
step 2:同じ主語Sなので消す
When this garden is seen from another angle, this garden is really beautiful.
※主節の主語 it を this garden にするのを忘れずに。
↓
step 3:動詞 is を ing にする
When this garden being seen from another angle, this garden is really beautiful.
↓
step4:being を省略する
(Being) Seen from another angle, this garden is really beautiful.
これで分詞構文 “(Being) Seen from another angle” の完成だ。
補足1:not がある場合
副詞節が否定的な意味の場合、分詞構文では not を ing の直前に表現しよう。
↓
I lay there for a moment, not knowing what to do.
(何をしたらいいかわからなくて、ちょっと横になっていたよ。)
補足2:接続詞付きの分詞構文
分詞構文はいくつかのニュアンスを持つ曖昧な表現でもある。例えば、
(車で寝ているときに、首を痛めちゃったよ。)
ここでの分詞構文 “sleeping in my car” は、時(車で寝ていたときに……)だと考えることもできるし、原因(車で寝ていたので……)だと考えることもできる。
そこで、分詞構文の意味をハッキリさせるために、分詞構文の直前に「接続詞」を添えることがある。
↓ 分詞構文の意味をハッキリさせるために……
I hurt my neck, when/while sleeping in my car.
(車で寝ているときに、首を痛めちゃったよ。)
↓ 分詞構文の意味をハッキリさせるために……
Although admitting that he did nothing wrong, she labeled him the cause.
(彼が間違ったことをしていないと認めながらも、彼女は彼が原因だと決めつけた。)
なお、分詞構文の意味と訳し方については、以下のページで詳しく学んでおこう。
補足3:時制にズレがある場合
副詞節の動詞Vが、主節の動詞Vよりも「時間的に前」なら、完了形 “having done” を使おう。
I am still extremely sleepy, as I worked so hard yesterday.
↓ “am sleepy” と “worked” を見比べて……
I am still extremely sleepy, having worked so hard yesterday.
(昨日は仕事が大変だったので、今でもすごく眠い。)
As he has experienced so many deceptions, he is prone to suspect everyone.
↓ “is prone to suspect” と “has experienced” を見比べて……
Having experienced so many deceptions, he is prone to suspect everyone.
(幾度となく騙されてきたので、彼はすべての人を疑う傾向がある。)
なお、完了形の分詞構文( having done )について、詳しくは以下のページで学ぶことができる。
さいごに「分詞構文は ing で始まっている」
ここでは、分詞構文を作る3つのステップについて学んだ。
特に、見かけ上、過去分詞( done )で始まっているように見えるものでも、その直前には being が省略されているというところがポイントだ。
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