これが with と by の違い!道具とか手段とか言われてもわかんないよね~
あなたは、
「with が道具で、by が手段?」
「道具と手段の違いなんて、あいまいでわかんないよ!」
と思ったことはないだろうか?
ここでは、今までなかなかスッキリとした解説に辿り着けなかった人のために、with と by の違いについて説明しよう。
「with は道具」「by は手段」と言われるが…
一般的には、with が「道具」を表し、by が「手段」を表すと言われる。
例えば、
と言う場合、
「iPhone は手段じゃなくて道具だから、with を使う」
との説明がよくなされるものだ。
確かに、この場合には by ではなくて with を用いるのが適切だが、「iPhone は手段ではなく道具だ」という部分がどうもシックリこない。
手段と道具の違いが曖昧だからだ。考えようによっては「iPhone という手段を使って写真を撮る」とも言える。
こうなると、with を使うのか by を使うのか、わけがわからなくなってしまう。
そこで「道具なら with、手段なら by」という考え方からはいったん離れて、次のように押さえておこう。
「他の選択肢が頭の中にない」なら with
例えば、あなたがホテルのフロント(reception)で受付をしているとしよう。たくさんの観光客の笑顔に出会える、とてもやりがいのある仕事だ。
そこへ一人の観光客がやってきて、チェックインの手続きを進める。
「こちらのペンでお書きください」
あなたはこう言って受付用紙を手渡すわけだが、ここで、あなたの頭の中には「このペンで書く以外の選択肢」はあるだろうか?
「墨を擦って筆で書いてもらったり、プリンタで出力してもらったり、選択肢はいろいろあるんだけど、その中でもこのペンでお書きください…」
という風には考えておらず、単純に「こちらのペンでお書きください」と言っているだけではないだろうか?
つまりこの場合、他の選択肢は頭の中にないということだ。
こういったときに、前置詞は with が使われる。
「他の選択肢が頭の中にある」なら by
それに対して、他の選択肢が頭の中にある場合に用いるのが by だ。
この場合には、頭の中にいろんな選択肢がある。
「自転車で行こうか、タクシーで行こうか、たまには歩いて行こうか……いや、やっぱり電車で行こう!」
と、こういう感じだ。
だから、英語としては
となる。
まとめ
このように、with と by の違いは「あなたがその言葉を発するときに、他の選択肢が頭の中にあるのかどうか」だ。
頭の中に他の選択肢がなければ with、他の選択肢があれば by を使うということを心がけよう。
(例)
「こちらのペンでお書きください。」
「iPhone で写真お撮りしましょうか?」
「ドライバーでネジ締めといて。」
(例)
「電車で行こうかな。」
「クレジットカード決済っていけますか?」
「メールで連絡します。」