be to 不定詞( be to do )の5つの意味|覚え方もこれで完璧
be to 不定詞( be to do )は「〜することになっている」というニュアンスが軸の表現で、文法的には形容詞的用法の不定詞が補語Cになったものだ。
ここでは、be to 不定詞( be to do )の意味や覚え方、使い方について、順を追って学んでいこう。
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be to 不定詞( be to do )の5つの意味と例文
be to 不定詞( be to do )には、次の5つの意味がある。
1. 予定(〜することになっている)
(最初の会議は10月22日(土)の午前11時に行われる。)
(最新のアップデート版は、来週配信される。)
2. 義務・命令(〜すべき)
(お父さんが呼んでるわよ。下に降りて来なさい。)
(あなたは私が今夜寝られないことに対して責任を持つべきだ。=今夜寝られないのはあなたのせいだよ。)
※ blame は本来他動詞(〜のせいにする)だが、この表現では自動詞(責任がある)っぽく使われる。
ちなみに、TOEIC や英検、ビジネスシーンなどでも頻出の be yet to do(まだ〜していない)は、実はこの be to do(〜すべき)が軸になった表現だ。
以下のページで詳しく解説しているので、必要に応じて学んでおこう。
3. 可能(〜できる)
(この製品はシリアル番号によって追跡できる。)
(愛はあなたの内側にあり、外側に見出すことはできない。)
4. 運命((否定文で)〜することはなかった)
(彼は二度と私たちの家には戻って来ることはなかった。)
(私は彼の前で二度とその話を出すことはなかった。)
5. 意図(〜したい)
if 節の中で be to 不定詞( be to do )を使った場合には、意図(〜したい、〜するつもり)の意味になることが多い。
(人生で成功したいなら、あなたはそれを乗り越える必要がある。)
(何か一つ変えるとしたら、それは何ですか?)
be to 不定詞( be to do )と助動詞の違い
be to 不定詞( be to do )は「助動詞 will / should / can に置き換えられる」と言われることもある。
確かに、 “be to = will” などに置き換えたとしても「助動詞の後ろには『動詞の原形』が続く」という文法上のルールは保たれるので、文の形としては問題なさそうだ。
↓ is to を will に置き換えると……
The latest update will be delivered next week.
ただ、助動詞には「(事実ではなく)思っていること」を表すという性質があるので、厳密にはニュアンスは違ってくる。
助動詞を使っていない be to 不定詞( be to do )が「客観的なニュアンス」を表すのに対して、助動詞を使った場合には「主観的なニュアンス」を表す感じだ。
(最新のアップデート版は、来週配信されることになっている。)
→ 客観的なニュアンスで「事実」に近い感じ。
(最新のアップデート版は、来週配信されるだろう。)
→ 主観的なニュアンスで「思っていること」を表している。
be to 不定詞( be to do )は、純粋な助動詞( will / should / can )とは異なることも押さえておこう。
be to 不定詞( be to do )の意味の覚え方
be to 不定詞( be to do )には先の5つの意味があり、覚えにくい印象がある。
ここでは、初心者向けと中級者向けの2つの覚え方を整理しておこう。
1. 語呂合わせ「業界」で覚える(初心者向け)
表面的な丸暗記をするのであれば、それぞれの意味の頭文字をとって「業界(ぎようかい)」と覚えておくことができる。
「業界(ぎようかい)」
・義務(ぎむ)
・予定(よてい)
・運命(うんめい)
・可能(かのう)
・意図(いと)
これは、どちらかと言えば、それぞれの意味の「違い」に注目した覚え方だ。
2.「共通点」に注目する(中級者向け)
一方で、それぞれの意味の「共通点」に注目することもできる。
be to 不定詞( be to do )は、客観的・確定的なニュアンスの表現で「〜することになっている」という意味が軸になっている。
義務・可能・運命・意図は、この「〜することになっている(予定)」から派生した意味だと押さえておくのも良い。
下に降りて来ることになっている。
↓
下に降りて来なさい。(義務)
シリアル番号で追跡することになっている。
↓
シリアル番号で追跡できる。(可能)
二度と戻って来ないことになっていた。
↓
二度と戻って来ることはなかった。(運命)
人生で成功することになっているなら……
↓
人生で成功したいなら……(意図)
さいごに|英文法は「語順のルール」
ここで学んだ be to 不定詞( be to do )に限らず、英文法とは「語順のルール」であり、読解力や表現力の基礎になるものだ。
せっかく英語を学ぶのなら、なるべく早い段階で英文法(語順のルール)をマスターしておこう。
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