【質問回答】仮定法とif節って、何が違うの!?

今回も、英語学習ボックスの無料講義を利用してくださっている方から、ある質問をいただいたので、それに対する回答をシェアさせてもらうことにしよう。
「仮定法」と「if節」の違いに関しては、非常に多くの人が誤解している部分だ。
質問者さんへは動画で回答したが、ここではその動画と併せて、その内容をまとめておく。
いただいたご質問(抜粋)
「otherwise」について見てたら、その意味を理解する前に脱線してしまったんですが、Ifから始まる副詞節と仮定法の違いがわかんなくなりました。前者はかかる動詞が現在か未来で実際に行う動作の時、後者は事実に反する時と解釈したんでいいのでしょうか?
「otherwiseについて見ていたら」と言うのは、以下の記事を読んでくださってのことだろう。
参考:otherwiseの3つの意味!仮定法でも頻出だから、しっかり覚えよう
質問を見ると、仮定法とif節の区別ができていないようだったので、回答動画ではその点に関してクリアにさせてもらった。
「仮定法」は、動詞の部分のこと!
If I had not started ten minutes earlier, I would have missed the train.
10分早く出発していなければ、私は電車に乗り遅れていた。
「仮定法」という言葉は、非常に誤解を招きやすい言葉だ。
「法」という漢字からは、どうしても「方法」という言葉がイメージされてしまい、仮定法とは「仮定を表す方法」つまり「If I had not started ten minutes earlier」の部分だと誤解してしまう。
けれども、「仮定法」というのは、動詞の部分を指す言葉だ。事実に反していたり、起こる可能性が極端に低い動詞の部分を「仮定法」と呼んでいる。
だから、ここで示した例では、「had not started」はもちろん、「would have missed」も仮定法なのだ。
仮定法
(×)…If I had not started ten minutes earlier
(○)…had not started/would have missed
「仮定法」は「事実に反する動詞の部分」だということを、しっかりと押さえておこう。
なお、以下の記事で仮定法について一通りお話ししているので、必要な方は参考にしてほしい。
「if節」は、「if + SV」というカタマリのこと!
If it rains tomorrow, I will be at home.
もし明日雨なら、私は家にいるつもりだ。
一方で「if節」という言葉は、「if + SV」というカタマリ全体を指す。
「節」というのは、単語2語以上のカタマリで、SV構造のあるもののことだった。
だから、ここで示した例だと「If it rains tomorrow」がif節だし、先ほどの例での「If I had not started ten minutes earlier」もif節なのだ。
if節
(○)If it rains tomorrow
(○)If I had not started ten minutes earlier
「if節」がなくても「仮定法」を用いることはある
今日の話で一番重要なのは、「仮定法=事実に反する動詞」という点だ。これは裏を返せば、別にif節がなくても仮定法は成り立つということになる。
A true friend would not do so.
本当の友達ならば、そんなことはしないだろう。
Without your help, I couldn’t have finished the work.
あなたの助けがなければ、私はその仕事を終わらせられなかった。
ここでは「would not do」や「couldn’t have finished」が仮定法だ。
このように、if節がなくても仮定法を用いることは普通にある。「仮定法=if節」という誤解が解ければ、十分納得できるだろう。
まとめ
いかがだっただろう。文法用語そのものが大切なわけではないが、勉強をエラーなく進めるためには、こういった言葉の理解も必要だと思う。
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