「〜するとすぐに」を表す4つの英語表現|as soon as の言い換え
大きな接続詞だと見なせる as soon as(〜するとすぐに)は、
- the moment
- immediately after
- no sooner than
などの表現に言い換えることもできる。ここでは「〜するとすぐに」を表す英語表現を、文法的な特徴から4つに分類して学んでいこう。
CONTENTS
1. as soon as(〜するとすぐに)
as soon as は「〜するとすぐに」を表すもっとも有名な表現で、大きな接続詞だと見なせるものだ。
(家に着いたらすぐに電話するよ。)
(準備ができたらすぐに書類をお送りします。)
(私たちは日が沈んだらすぐに出発した方がいい。)
厳密には、as ... as 構文(〜と比べて同じくらい…だ)の一種なので、前の as が副詞(同じくらい)で、後ろの as が接続詞(〜するのと比べて)だが、as soon as(〜するとすぐに)については「大きな接続詞」だと押さえておく方が実用的だ。
as ... as 構文(原級比較)については、興味や必要性があれば、以下のページで別途学んでおこう。
時や条件を表す副詞節では「未来形」を「現在形」にする
なお、英語には時や条件を表す副詞節では「未来形」を「現在形」にするという、ここだけを聞くと少し謎めいた英文法がある。
このあとの the moment や immediately after でも同様だが、大きな接続詞 as soon as の後ろで「未来形」ではなく「現在形」を使っているのはそのためだ。
文法問題などでも頻出の大切な英文法なので、必要があれば以下のページで学んでおこう。
2. the moment(〜するとすぐに)など
as soon as の言い換えとして、
the moment(〜するとすぐに)
the instant(〜するとすぐに)
the minute(〜するとすぐに)
を使うこともできる。これらはすべて「瞬間」という意味の名詞を使った表現だが、実質的には「接続詞」として働いている。
(彼が話した瞬間に、みんなが耳を傾けた。)
(音楽が鳴り始めるとすぐに子供達は踊り始めた。)
(この料理を口に入れた瞬間、口の中に香りが広がるよ。)
名詞が接続詞の働きをする理由
the moment, the instant, the minute は、多くの接続詞( because や after など )と同じように副詞節(大きな副詞のカタマリ)を作っている。
普通、名詞は副詞節を作らないが、これらの名詞が副詞節を作るのは、元々は前後に「前置詞 in 」と「関係副詞 when 」があったからだと考えられる。
↓ 慣習的に in と when が省略されて……
The moment he spoke, everyone listened.
(彼が話した瞬間に、みんなが耳を傾けた。)
もしも in が残っていれば、in 以下が大きな副詞句ということになるが、in と when が省略されると「後ろにSVが続く」という部分にスポットライトが当たり、the moment がまるで「接続詞」のような感覚になるということだ。
なお、実際の英文としては、in や when は表現しないので、ここはあくまでも「文構造の考え方」として押さえておこう。
3. immediately after(〜するとすぐに)など
as soon as の言い換えとして、
immediately after(〜するとすぐに)
right after(〜するとすぐに)
directly after(〜するとすぐに)
を使うこともできるが、これらは after(〜した後で)の直前に「すぐに」という意味の副詞( immediately, right, directly )を添えた表現だ。
(私は食事の後すぐに歯を磨くようにしています。)
(日が沈んですぐに雨が降り始めた。)
(その薬を飲んですぐに体調が良くなった。)
after は接続詞または前置詞なので、接続詞なら後ろにはSVを、前置詞なら名詞(やその一種である動名詞)を続けよう。
4. no sooner 〜 than(〜するとすぐに)
no sooner 〜 than(〜するとすぐに)は感情のこもった表現で、書き言葉の中でも小説などで好まれる表現だ。日常的には、これまでに見てきた as soon as, the moment, immediately after などを使うようにしよう。
(雨が止むとすぐに虹が現れた。)
※ 大過去( had stopped )の方が過去形( appeared )よりも時間的に先
no sooner 〜 than が「〜するとすぐに」という意味になるのは、直訳の「ちっとも早めにではなかった」を言い換えた結果だ。「ちっとも早めにではなかった」→「ほとんど同時だった」→「〜するとすぐに」という流れで押さえておこう。
なお、英語では「否定的な意味の副詞」が文頭に置かれると倒置が起こる(疑問文の語順になる)が、no sooner もそれに該当している。
さいごに|英文法は読解力・表現力の土台
ここでは「〜するとすぐに」を表す as soon as, the moment, immediately after などについて学んだが、英文法(語順のルール)は読解力や表現力の土台になるものだ。
もしもあなたに英文法についての課題や伸び代があれば、当サイトの無料動画「暗記のいらない英文法(全31回)」もお役に立てると思うので、このページと併せて学んでおこう。