英語の副詞の4つの働き|形容詞との違いとは?
副詞とは、動詞・形容詞・副詞・文全体を修飾する言葉のことで、文の要素としては修飾語(M)になる。
ここでは、副詞の基本的な使い方を学んで、英文法(語順のルール)の土台作りをしていこう。
なお、「文の要素(S, V, O, C)と品詞は違う」ということを理解できているという前提でお話ししていくので、不安があれば以下のページを参考にしてほしい。
CONTENTS
副詞の4つの働き
副詞には、次の4つの働きがある。
1. 動詞を修飾する
動詞を修飾するのは、副詞の代表的な働きだ。
私はいつもできるだけ早く返信をするようにしている。
※副詞 always が動詞 reply を修飾している。(いつも ⇒ 返信する)
私は今日姪っ子と遊んだ。
※副詞 today が動詞 played を修飾している。(今日 ⇒ 遊んだ)
2. 形容詞を修飾する
副詞は形容詞を修飾することもある。
この歌はとても美しい。
※副詞 so が形容詞 beautiful を修飾している。(とても ⇒ 美しい)
レモンは今少し高い。
※副詞 a little が形容詞 expensive を修飾している。(少し ⇒ 高い)
3. 副詞を修飾する
副詞は他の副詞を修飾することもある。
着くのが遅かったので美しい夕日を楽しめなかった。
※副詞 too が副詞 late を修飾している。(とても ⇒ 遅く)
彼はそれをとても入念にやっている。
※副詞 so が副詞 elaborately を修飾している。(とても ⇒ 入念に)
4. 文全体を修飾する
動詞・形容詞・副詞を修飾する場合に比べると少ないが、副詞は文全体を修飾することもある。
確かに、あなたの考えの方がいいだろう。
一般的には、男性の方が女性よりも未熟だ。
副詞と形容詞の違い
副詞と形容詞には、次の2つの違いがある。
1. 何を修飾するか
副詞が主には動詞・形容詞・副詞(つまり名詞以外)を修飾するのに対して、形容詞は名詞を修飾する。
※ご参考:
英語の形容詞の2つの使い方
副詞との違いとは? >>
2. 補語Cになるかどうか
副詞は(基本的には)補語Cにはならないが、形容詞は補語Cになる。
正)Your heart is so beautiful.
副詞と同じ働きをする4つのもの
英文法(語順のルール)を学ぶ目的が、英語の語順を把握しやすくなることだとすれば、「単語一語の純粋な副詞」だけではなく、代表的な副詞句や副詞節を覚えておくことがとても有効だ。
ここでは、代表的な副詞句や副詞節にどんなものがあるのかを確認しておこう。
節:SVがある単語二つ以上のカタマリ
1. 副詞的用法の不定詞
副詞的用法の不定詞は副詞句(SVの形がない副詞のカタマリ)の一種だ。
単語一語の副詞と同じように、動詞・形容詞・副詞や文全体を修飾する。
私は迷惑メッセージが来ないようにSIMカードを変えた。
※副詞的用法の不定詞 “to stop unwanted message” が動詞 changed を修飾している。
そのプログラムは短期間で体重を落とすのに効果的だ。
※副詞的用法の不定詞 “to lose weight in short term.” が形容詞 effective を修飾している。
2. 分詞構文
分詞構文も副詞句(SVの形がない副詞のカタマリ)の一種だ。
単語一語の副詞と同じように、動詞や文全体を修飾する。
車で寝ているときに首を痛めてしまった。
※分詞構文 “sleeping in my car” が動詞 hurt を修飾している。
あなたの反応から判断すると、タイトルしか読んでいないよね。
※分詞構文 “Judging from your response” が文全体を修飾している。
※ご参考:
分詞構文の6つの意味と訳し方
迷ったら「~して」と訳してみよう >>
3. 前置詞句
前置詞句も副詞句(SVの形がない副詞のカタマリ)として働くことがある。
単語一語の副詞と同じように、動詞・形容詞・副詞や文全体を修飾する。
私は昔このレストランで働いていた。
※前置詞句 “in this restaurant” が動詞 work を修飾している。
4. 多くの従属節(「接続詞+SV」というカタマリ)
多くの従属節(「接続詞+SV」というカタマリ)は副詞節として働く。
もしご質問があれば、以下の番号までお電話ください。
※従属節 “If you have some questions” が動詞 call を修飾している。
誰だかわからないけれど、私の作ったアプリを買ってくれてありがとう。
※従属節 “though I don’t know who you are” が動詞 thank you を修飾している。
さいごに「品詞の働きを知ることが英文法のスタート」
ここでは、英文法の基礎として、
1. 動詞を修飾する(修飾語Mになる)
2. 形容詞を修飾する(修飾語Mになる)
3. 副詞を修飾する(修飾語Mになる)
4. 文全体を修飾する(修飾語Mになる)
を学んだ。
英文法には他にも、いくつかの重要な基礎があるので、もしも不安があれば、以下のページも参考にしてほしい。