英文法のメールセミナー(15)I wish ~ は if 節みたいなもの

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I wish ~ は if 節みたいなもの

I wish I could go back to high school knowing what I know now.
今の知識を持ったまま高校時代に戻れたらなあ。

 
 
あなたはそんな風に思ったことはないですか?(私はあります。)
 
 
さて、この "I wish +仮定法" という表現は、まるで if 節だけを述べているかのような表現なんですよね。言い換えるなら、「だとしたら、どうなのか?」という結論の部分が述べられていない表現だということです。
 
 
I wish I had more free time.
もっと自由な時間があったらなあ。
 
↓ そうすれば、例えば……
 
(勉強もはかどるのに。)
 
 
I wish you were here now.
あなたがここにいたらなあ。
 
↓ そうすれば、例えば……
 
(一緒に映画を楽しめるのに。)
 
 
I wish he believed me.
彼が私のことを信じてくれたらなあ。
 
↓ そうすれば、例えば……
 
(仲直りできるのに。)
 
 
わかりますか? "I wish S V(SがVすればなあ)" というのは、 "If S V, S’ V’(SがVすれば、S’がV’するのに)" という表現の "If S V(~すれば)" だけを気持ちとして述べているようなものなのです。
 
 
だから、if 節のときと同じように、I wish の後ろでは「助動詞 would のない仮定法」が使われたりするわけです。
 
 
ちなみにですが、初めの英文のように、助動詞 could を省略することはできません。
 
 
I wish I could go back to high school knowing what I know now.
今の知識を持ったまま高校時代に戻れたらなあ。
 
 
なぜ、if 節や I wish の後ろで、would は省略されるのに、could は省略されないのか?
 
 
ここについてはさすがに長くなるので、英語学習ボックスのこちらの記事を参考にしてください。
 
 
※ご参考:仮定法過去の本当の使い方
would と could の違いもこれでスッキリ

 
 
ということで、今日のまとめです。
 
 
I wish ~ は if 節みたいなもの。だからこそ、would のない仮定法が使われる。
 
 
それでは、また土曜日には、英文法のメールセミナーをお届けします。
 
 
 
*追伸
 
今日の英文の文構造について、一応、補足しておきますね。
 
 

I wish (that) I could go back to high school knowing what I know now.
 
・接続詞 that が省略されている
 
・他動詞 wish の目的語Oは that 節
 
・knowing what I know now は分詞構文で、could go back を修飾している(今の知識を持ちながら ⇒ 戻る)

 
 
このあたりがポイントかと思います。
 
 
あと、直訳した日本語が変に感じたなら、意味や文脈が変わらない範囲で言葉を言い換えてみてください。
 
 
knowing what I know now
直訳:私が今知っていることを知ったまま
言い換え:今の知識を持ったまま
 
 
こうした言い換えをしていないために、「英文を読むのは難しい」と感じている人も多そうですね。
 
 
※土曜日配信:英文法のメールセミナー

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