英文法のメールセミナー(14)名詞のフリをした副詞

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名詞のフリをした副詞

I just saw a skunk get hit by a rushing car omw home.
家に帰る途中にスカンクが走ってくる車に引かれるのを見ちゃったよ。

 
 
この文の "omw" というのは、SNS(Social Networking Service)で使われる略語の一つで、 "on my way" のことです。
 
 
on my way という表現は、よく「目的地」などを後ろに従えて、on my way to A(A に向かっている途中で)という形で使いますよね。
 
 
I’m on my way to the airport.
空港へ向かってる途中です。
 
 
みたいな感じです。
 
 
このように、前置詞 to と一緒によく使う表現なので、「家に帰る途中で……」と言うときにも on my way to home(×)としてしまいがちですが、より正確な表現としては on my way home(○)です。
 
 
もちろん、違和感があるかどうかと、伝わる・伝わらないは別なので、とにかく「伝わること」が最重要の目的であれば、on my way to home でもいいと思います。
 
 
ただ、英文法(語順のルール)をコツコツと学んでいるあなたには、まったく違う他の表現においても視点と考え方を活かせるように、on my way to home(×)のどこが変なのかを知っておいてほしいと思います。
 
 
結論を言うと、home という言葉は「副詞」という感覚が強い言葉なので、前置詞 to の後ろに続けるのが変だということです。
 
 
home(副詞):家へ、家で
 
 
よく、「家に帰る」というのを go to home(×)ではなく go home(○)と言うと思いますが、このことからも home が副詞だとわかります。
 
 
副詞は前置詞の目的語にはならない(前置詞の後ろには名詞がくる)ので、on my way to home だと文法的には変な感じになるんですよね。
 
 
こうした、「名詞っぽいフリをしているが、実はコイツ、副詞だったのかっ……!」という言葉は他にもいくつかあります。
 
 
there(そこへ、そこで)
here(ここへ、ここで)
abroad(外国へ、外国で)
somewhere(どこかへ、どこかで)
upstairs(上の階へ、上の階で)
downstairs(下の階へ、下の階で)

 
 
が代表的なところです。
 
 
home も含めて、これらが副詞だということを意識すると、どうして in, on, to などの前置詞と一緒に「使われないのか」が見えてくると思います。
 
 
品詞の働きをちょっと意識するだけで、丸暗記に頼る機会が減りますね。
 
 
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