英文法のメールセミナー(8)不定詞を打ち消す not の位置
不定詞を打ち消す not の位置
湿らないようにちゃんと容器を密封しておこう。
まず、この表現の文構造はわかりますか? 少し時間を取るので、考えてみてください。
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この文の文構造は、次のような解釈が一般的ですね。
Seal:述語動詞V
it:目的語O
tightly:修飾語M(副詞)
not to allow moisture:修飾語M(副詞句)
ひょっとしたら中には、「これくらいの英文なら、文構造を考えなくても理解できるよ!(エッヘン)」という人もいるかもしれませんが、大切なのは、もっと長い英文に対応できるように、簡単なレベルから文構造(英語の語順)に慣れておくということです。
「意味が分かるから文構造は考えなくていい」という姿勢でいると、いざ、長い英文に出会ったときや、自分の考えを組み立てようとしたときに、思考の循環が悪くなって「………(ワカラン)」と硬直してしまいがちです。私たちの肉体で言うのなら、血液はドロドロで、リンパが詰まった状態と同じです。
いつも言っていることですが、英文法は「語順のルール」です。
Seal it tightly not to allow moisture.
こうした、比較的シンプルな英文の時点で、意識しておくようにしましょう。
さて、ここでの不定詞は副詞的用法(~するために)ですが、not の位置に注目です。「湿りを許さない」という日本語の繋がりから考えると、
・to not allow moisture(×)
・to allow not moisture(×)
などと表現したくなるかもしれませんが、不定詞を打ち消す not は不定詞の直前に置くというのが原則でしたね。
・not to allow moisture(○)
英語の基本的な語順として知っておきましょう。
今日の話も、あなたの英文法の知識と視点を高めるキッカケになると幸いです。
それでは、また来週の土曜日には、英文法のメールセミナーをお届けします。
*追伸
副詞的用法の不定詞には「~するために」以外にもいくつかの意味がありましたね。
<復習用穴埋めシート>
副詞的用法の不定詞・6つの意味
1. 目的(~するために)
2.
3.
4.
5.
6.(←形容詞・副詞を修飾する場合)
このように、いろんな意味のある副詞的用法の不定詞なので、「この不定詞は『~するために』っていう意味だよ!」というのを明確にしたいときは、不定詞の直前に「あるもの」を添えました。
そう、in order ですね。
in order を添える場合にも、not は to の直前なので、余白があればそこも記憶にメモしておいてください。
Seal it tightly in order not to allow moisture.
なお、重要表現の in order to については、以下の記事が参考になります。
※ご参考:センスが上がる!
in order to の意味と使い方|so as to との3つの違い
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