in case (that) は接続詞!? 2つの意味と使い方をマスター

英文法接続詞
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in case には「〜するのに備えて」「〜する場合には」という2つの意味があり、どちらの意味になるのかは文脈によって決まってくる。

文法的には、in case of の of が省略された表現で、便宜上、大きな接続詞と見なすことができる。

ここでは、いくつかの例文を通して、in case の意味と使い方を学んでいこう。

CONTENTS

基本の確認|in case of の2つの意味

in case は in case of の前置詞 of が省略された表現だ。そこでまずは、in case of の2つの意味を簡単に確認しておこう。

前置詞が省略される理由については、やや発展的な内容になるので、このページの最後で触れることにしよう。)

in case of には次の2つの意味があり、どちらの意味になるのかは文脈によって変わってくる。

1. 〜に備えて

In case of emergency, I always keep my phone charged.

緊急事態に備えて、私はいつも携帯を充電しています。

※「緊急事態の場合には……」だと意味が繋がらない。

2. 〜の場合には

In case of emergency, push this button.

緊急の際には、このボタンを押してください。

※「緊急事態に備えて……だと意味が繋がらない。

こうした in case of の意味を踏まえて、続いては in case の2つの意味を見ていこう。

in case の2つの意味

in case は大きな接続詞だと見なせる表現で、in case of と同じように、次の2つの意味を持っている。

1.〜するのに備えて(〜するといけないから)
2.〜する場合には(〜するならば)

また、in case SV は in case that SV の that が省略された形でもある。“I think that ...” や “I believe that ...” の接続詞 that を省略するのと同じだ。

1. 〜するのに備えて(〜するといけないから)

以下の英文の in case (that) は「〜するのに備えて」という意味で、「〜するといけないから」と言い換えることもできる。

I'll order extra papers in case (that) they run out.

追加の紙を注文しておきます、在庫がなくなるのに備えて(在庫がなくなるといけないから)。

Keep the receipt in case (that) you need to return the item.

レシートを保管しておいてください、返品の必要が出てくるのに備えて(返品する必要があるといけないので)。

You should bring a jacket in case (that) it gets cold tonight.

ジャケットを持って行った方がいいよ、今晩、寒くなるのに備えて(寒くなるといけないから)。

ちなみに、この意味の in case に just(ほんの)を添えて、その可能性をより絞った表現として just in case(念のため、万が一に備えて)というものがある。興味があれば、以下のページで詳しく学んでおこう。

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2. 〜する場合には(〜するならば)

以下の英文の in case (that) は「〜する場合には」という意味で、「〜するならば」と言い換えることもできる。

In case (that) you need any help, please don't hesitate to call our customer service.

助けが必要な場合には(助けが必要なら)、カスタマーサービスへお気軽にお問い合わせください。

In case (that) you have questions about the procedure, please refer to the user manual provided.

手順について質問がある場合には(ご質問があれば)、配布されたユーザーマニュアルをご参照ください。

In case (that) you'd like to confirm the details of your booking, feel free to contact us.

予約の詳細を確認したい場合には(確認したければ)、お気軽にご連絡ください。

補足|なぜ in case の後ろは「現在形」なのか?

なお、英語には「時や条件を表す副詞節では、未来形を現在形にする」という、これだけを聞くと少々謎めいた、けれども、とても重要な英文法(語順のルール)がある。

大きな接続詞だと見なせる in case の後ろの動詞が「現在形」になるのも、このルールに沿った結果だ。

× I'll order extra papers in case they will run out.

↓ 時や条件を表す副詞節では、「未来形」を「現在形」にするので……

○ I'll order extra papers in case they run out.

「時や条件を表す副詞節」については、詳しくは以下のページで学んでおこう。

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発展|なぜ前置詞が省略されるのか?

in case of に限らず、英語には「前置詞の後ろが that 節なら、前置詞は必ず省略される」という英文法(語順のルール)がある。

that 節が目的語Oなら
前置詞は必ず省略される

I'm sure of your success.

↓ that 節が目的語Oだと、of が省略されて……

I'm sure of (that) you will succeed.

(あなたが成功すると確信しています。)

こうして見てみると、比較的慣れ親しんだ表現の “I'm sure of ...” と “I'm sure (that) SV” が、実は同じ文構造の表現だったということがわかる。

同じように、in case of も、that 節が目的語Oになるなら、前置詞 of は省略される

In case of bad weather, I always carry an umbrella.

↓ that 節が目的語Oだと、of が省略されて……

In case of (that) it rains, I always carry an umbrella.

(雨が降るのに備えて、いつも傘を持ち歩いています。)

さらには、接続詞 that も省略されやすく、その場合には、見かけ上、in case の直後にSVが続くことになる。in case を大きな接続詞と見なすこともできるのは、そのためだ。

さいごに|英文法をマスターしたいあなたへ

ここでは、大きな接続詞だと見なせる in case(〜するのに備えて/〜する場合には)の意味や文構造について学んだが、こうした英文法(語順のルール)は読解力や表現力の土台になるものだ。

もしもあなたに英文法の伸び代があれば、当サイトの無料動画「暗記のいらない英文法(全31回)」も併せて学んでおこう。

きっと、英文法への苦手意識を克服するキッカケになるはずだ。

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