if any / if ever / if anything の違いと使い方【例文満載】
if any / if ever / if anything は、どれも似たような形の表現で、その違いを掴みにくい。
ここでは、省略されている文構造にも触れながら、それぞれの意味と使い方を学んでいこう。
if any と if ever の違い
if any と if ever は、どちらも「たとえあるとしても」という意味を持ち、違いがわかりにくいので、次のポイントを押さえておこう。
→ 数量(の少なさ)を強調する表現
if ever(たとえあるとしても)
→ 頻度(の低さ)を強調する表現
それぞれ、詳しく見てみよう。
if any は数量
if any(たとえあるとしても)は、接続詞 if の前の even と、後ろの there is が省略された表現だ。
また、any は形容詞(どんな・何らかの)なので、その後ろには「名詞」が省略されていると考えられる。ここに注目すると、if any が表す「たとえあるとしても」が物や数量について述べていると理解しやすい。
*if any = (even) if (there was) any (information)
(そのセミナーには、たとえあるとしても、そのトピックについてほとんど新しい情報がなかった。)
*if any = (even) if (there was) any (error)
(彼は、たとえあるとしても、ほとんどミスなく時間通りに仕事をこなした。)
*if any = (even) if (there was) any (mistake)
(彼女は、たとえあるとしても、ほとんどテストでミスをしなかった。)
if any に限らず、文脈的に逆接だとわかる場合には、even if の even が省略されて、if だけで「たとえ〜するとしても」という意味になることがあるので、併せて知っておこう。
順接的に「もしあれば」のケースもある
また、if any は順接的に「もしあるとしたら」「もしあれば」という意味で使うこともある。
*if any = if (there is) any (advice)
(もしあれば、アドバイスをいただけませんか?)
*if any = if (there is) any (apple)
(もしあるとしたら、お店にどれくらいリンゴがあるかを知りたいです。)
*if any = if (there is) any (ticket)
(もしあれば、今夜のショーにどれくらいのチケットが残っているか、お調べいただけますか?)
if ever は頻度
if ever(たとえあるとしても)は、接続詞 if の前の even と、後ろのSV構造が省略された表現だ。
ever は副詞(いずれ・いつか)なので、その後ろには「動詞」が省略されていると考えられる。ここに注目すると、if ever が表す「たとえあるとしても」が動作や頻度について述べていると理解しやすい。
*if ever = (even) if (she) ever (eats)
(彼女は、たとえあるとしても、めったに甘いものを食べない。)
*if ever = (even) if (I) ever (watch horror movies)
(私は、たとえあるとしても、めったにホラー映画を観ない。)
*if ever = (even) if (he) ever (complains about his job)
(彼は、たとえあるとしても、めったに仕事の不満を言わない。)
if anything
if any(たとえあるとしても/もしあれば)と紛らわしいが、if anything は「どちらかと言えば」という慣用表現だ。
文構造を補うなら、if (there is) anything (to say) と考えられる。直訳すると「何か言うべきことがあるとしたら」となるが、これを整えると「どちらかと言えば」という意味に繋がる。
(疲れてないよ。どちらかと言うと、いつもより元気。)
(そのスープは辛くないよ。どちらかと言えば、マイルドかも。)
(チームは慢心してなどいない。どちらかと言えば、注意深い。)
さいごに|英文法は品詞・文型に沿って学ぼう
ここでは、違いのわかりにくい if any / if ever / if anything について学んだが、
・even if の even が省略されることがある
・any は形容詞、ever は副詞
などの知識は、他の英文でも活用できるものだ。
フレーズの意味だけを丸暗記していると、こうした本質的な知識を取りこぼしてしまう。文法(語順のルール)を学ぶときには、品詞や文型に沿って、論理的に学んでいこう。
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