英語の補語とは? 目的語との違いや補語になる品詞について
補語Cとは、簡単に言えば、第2文型(SVC)では主語Sと、第5文型(SVOC)では目的語Oとイコール関係にある言葉のことだ。
補語Cになる品詞には「名詞」と「形容詞」があるが、全体的に見ると、形容詞が補語Cになることの方が多い。
ここでは、さまざまな例文に触れることで、補語Cの特徴やニュアンスを掴んでいこう。
補語Cとは
補語Cとは、第2文型(SVC)では主語Sと、第5文型(SVOC)では目的語Oとイコール関係にある言葉のことだ。
主語Sとイコール関係
- She is a doctor.
(彼女は医者です。)
※ She(主語S)= a doctor(補語C)
- The sunset looks beautiful today.
(今日は夕日が綺麗に見える。)
※ The sunset(主語S)= beautiful(補語C)
目的語Oとイコール関係
- We call him Danny.
(私たちは彼をダニーと呼んでいる。)
※ him(目的語O)= Danny(補語C)
- I always keep my room tidy.
(私はいつも部屋を綺麗にしている。)
※ my room(目的語O)= tidy(補語C)
教科書や参考書などでは、「動詞の意味を『補う言葉』が補語C」だと言われることもあるが、それだと、動詞を修飾する副詞との区別がわかりにくいので、基礎固めの段階では、上のように「主語Sや目的語Oとイコール関係の言葉」だと押さえておいて大丈夫だ。
なお、学習が進むに連れて、現在分詞や過去分詞、形容詞的用法の不定詞など、「イコール関係」という認識ではカバーしにくい補語Cも出てくることになる。
その場合には、もう少し捉え方を発展させて、主語Sや目的語Oの「状態」や「動作」を表す部分が補語Cだと押さえよう。「イコール関係」というのは、これらのうちの「状態」に当たるものだ。
補語Cになる品詞
先ほどの例文を見て気付いたかもしれないが、補語Cになる品詞は「名詞」と「形容詞」だ。
She is a doctor.
補語C:a doctor(医者/名詞)
The sunset looks beautiful today.
補語C:beautiful(美しい/形容詞)
別の角度から言えば、「副詞」は基本的には補語Cにはならないというのも、英文法(語順のルール)の基礎として大切なポイントだ。
補足|目的語Oとの違い
なお、名詞が補語Cになっている場合、目的語Oとの区別がつきにくいかもしれないが、英文法(語順のルール)に慣れるまでは、「主語Sとイコール関係かどうか」に注目するのがオススメだ。
目的語Oは「動作の対象になるもの」なので、主語Sとイコール関係にはならないと押さえておこう。
She became a doctor.
(彼女は医者になった。)
→「彼女 = 医者」なので、ここでの a doctor は補語C
I respect doctors.
(私は医者を尊敬している。)
→「私 ≠ 医者」なので、ここでの doctors は目的語O
また、become(〜になる)や look(〜に見える)といった第2文型(SVC)を作る動詞をある程度覚えておくと、動詞の後ろの名詞が補語Cだと判断しやすくなる。
詳しくは以下のページで一覧(PDF + 音声)にしてまとめているので、必要に応じて確認しておこう。
補語Cを使った文型
冒頭でも触れたように、補語Cを使った文型には、第2文型(SVC)と第5文型(SVOC)がある。
それぞれの文型に慣れるために、いくつかの例文にも触れておこう。
第2文型(SVC)
(好きな食べ物はピザです。)
補語C:pizza(名詞)
(あなたの提案は効果的だと思える。)
補語C:effective(形容詞)
(夕焼けが信じられないほど美しかった。)
補語C:beautiful(形容詞)
第2文型(SVC)について、詳しくは以下のページで学んでおこう。補語Cについての理解も深まるはずだ。
第5文型(SVOC)
(私たちは彼をダニーと呼んでいます。)
※ him(目的語O)= Danny(補語C/名詞)
(彼らは家を赤く塗った。)
※ the house(目的語O)= red(補語C/形容詞)
(私はその映画が子供にふさわしいとは思わない。)
※ the movie(目的語O)= appropriate(補語C/形容詞)
第5文型(SVOC)は英語でもっとも重要な文型と言っても過言ではないので、以下のページで詳しく学んでおこう。
さいごに|英文法をマスターしたいあなたへ
ここでは、「補語Cの特徴」や「補語Cになる品詞」について学んだが、こうした英文法(語順のルール)は読解力や表現力の土台になるものだ。
もしもあなたに英文法の伸び代があれば、当サイトの無料動画「暗記のいらない英文法(全31回)」も併せて学んでおこう。
きっと、英文法への苦手意識を克服するキッカケになるはずだ。