【例文満載】used to と be used to の意味と違い
過去の状態を表す助動詞 used to(以前は〜だった)と慣用表現 be used to(〜に慣れている)は、形が似ていて紛らわしい。
ここでは、例文や類似表現なども交えて、それぞれの意味や使い方を学んでいこう。
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助動詞 used to(以前は〜だった)
used to(以前は〜だった)は過去の習慣・状態を表す助動詞だ。助動詞なので、後ろには動詞の原形( do )を続けよう。
「現在と比べて」というニュアンスがあり、「今は〜してない」という意味を暗に含んでいる。
(子供の頃はよくビーチで遊んだものだ。)
(彼らは夕方にはいつも散歩に出かけていた。)
(この町には空港があった。)
否定文・疑問文では did を使う
なお、used to(以前は〜だった)は助動詞の一種だが、否定文や疑問文では did を使おう。
(彼らは以前、パリに住んでいた。)
↓ 否定文にするなら……
○ They didn't used to live in Paris.
× They used to not live in Paris.
(彼らは以前はパリに住んでいなかった。)
↓ 疑問文にするなら……
○ Did they used to live in Paris?
× Used to they live in Paris.
(彼らは以前、パリに住んでいましたか?)
助動詞 would との違い
助動詞の would も過去の習慣(よく〜していた)を表せるが、こちらには「現在と比べて」というニュアンスは含まれておらず、必ずしもその習慣が「現在行われていない」とは限らない。
(彼女は毎週日曜日にはクッキーを焼いてくれていた。)
(私は寝る前にはよく本を読んでいた。)
(土曜日には、父は私に批判的思考の仕方を教えてくれたものだ。)
慣用表現 be used to(〜に慣れている)
be used to(〜に慣れている)は前置詞の to を使った慣用表現なので、後ろには名詞や動名詞( doing )が続く。不定詞の to ではないので、動詞の原形( do )を続けないよう気を付けよう。
また、used(慣れている)の代わりに accustomed(慣れている)という形容詞が使われることもある。
(彼はアラスカの寒い気候に慣れている。)
× I’m used to wake up early every morning.
(私は毎朝早起きするのに慣れている。)
× I'm not used to take the train because I work from home.
(電車に乗るのには慣れていないんだ、リモートワークなので。)
get used to(〜に慣れる)
また、「状態を表す be 動詞」の代わりに「状態の変化を表す get 」を使うと、「〜に慣れる」という意味になる。
be accustomed to something
状態:〜に慣れている
↓ be を get にすると……
get used to something
get accustomed to something
状態の変化:〜に慣れる
これは be married to(〜と結婚している/状態)と get married to(〜と結婚する/状態の変化)の違いと同じだ。
発展:「受動態 + 副詞的用法」のケースも
なお、be used to が「受動態 + 副詞的用法の不定詞(〜するために)」になっているケースもあるので注意が必要だ。この場合の to は不定詞の to なので、後ろには動詞の原形( do )が続く。
(こうした道具は車を修理するのに使われる。)
(その古い建物は穀物を保管するために使われた。)
(その部屋は週のミーティングを行うために使われている。)
be used to という部分「だけ」を見て「〜に慣れている」という意味を当てはめるのではなく、全体の文脈をよく考えるようにしよう。