英語の基礎として欠かせない「3つの品詞」について

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英文法の無料講義(全31回)の中でも頻繁にお話ししているが、英語の品詞には一般的に次の8つがある。

「1. 名詞」「2. 助動詞」「3. 動詞」「4. 形容詞」「5. 副詞」「6. 接続詞」「7. 前置詞」「8. 間投詞」

ここで重要なのは、分厚い文法書に書いてあるような「品詞の定義」を覚えることじゃあない。今さら「名詞とは人や物の名称を表す品詞である」なんて言われても、ため息が出るだけだろう。

そこで、具体的な話に入る前に、呼吸を整えておこう。いいかい?品詞で一番大切なこと、それは…

品詞の働きを覚えること自体が「目的」ではない

という意識を持つことだ。わかるだろう?

正しく成長していくためには、いつだって「目的」と「手段」を分けて考えなければならない。

今までとは違った自分に生まれ変わるために、普段は足を運ばない大型書店で、ナポレオン・ヒル氏のベストセラー「Think and Grow Rich(思考は現実化する)」を購入する。その本を手に入れたことで満足する人もいるだろうが、本を買うことは目的か?違う、手段だ。ナポレオン・ヒル氏が体系化した法則を学ぶことが目的か?違う、それも手段だ。じゃあ、目的は?「本からの学びを行動に移し、未来を変えること」

品詞は手段に過ぎない。直感的にではなく論理的に英文を読むことが目的だ。勉強するときには、教科書の中身と同じくらい、こういった「心構え・マインド」が重要になってくる。それでは、目的と手段の違いをしっかりと意識したところで、今日は8つの品詞の中でも基本となる「3つの品詞」についてお話ししよう。

動画講義も添えているので、ぜひ参考にしてほしい。

CONTENTS

【動画講義つき】動詞は、2つに分ける

動詞は2種類に分ける

今後、動詞というものに出会ったときには、必ず「自動詞」なのか「他動詞」なのかを考えてほしい。ある動詞が自動詞・他動詞のどちらなのかを丸暗記して行く必要はないが、英文を読む度に、そこでの動詞が自動詞・他動詞のどちらなのかを考えるよう癖づけておこう。

なお、自動詞とは「目的語Oを必要としない動詞」他動詞とは「目的語Oを必要とする動詞」のことであるが、その区別が曖昧ならばこちらの動画がお役に立つだろう。ぜひ参考にしていただきたい。


また、以下の記事もお役に立てるだろう。

参考:なぜ自動詞・他動詞が区別できないと、英語の勉強が無駄になるのか?

形容詞は「名詞を修飾する」か「補語Cになる」

形容詞の働き

日本語で「形容詞」というと、言い切りの形が「~い」のものを指し、言い切りの形が「~だ」である「形容動詞」とは区別するものだ。けれども英語では、「形容詞」と「形容動詞」の区別はない。一括して形容詞として扱う。

the kind boy(やさしい⇒少年)
The boy is kind.(その少年=親切だ)

このように、名詞を修飾したり、補語Cの場所に置かれるのが、形容詞の働きだ。(ちなみに補語Cとは、主語Sなどとイコール関係の場所のことである。)

副詞は「動詞を修飾する」か「形容詞・副詞を修飾する」

副詞の働き

形容詞が名詞を修飾したのに対し、副詞は何を修飾するだろうか。これも覚えていただきたことだが、副詞は動詞・形容詞・副詞を修飾する。

I don't know how he got here.
私は彼がどうやってここへ来たか知らない。
I don't know how many cars he owns.
私は彼がどれほど多くの車を持っているか知らない。
We can't realize how much we depend upon the Internet.
私たちはどれほど十分にインターネットに依存しているかを認識できていない。

ここでは副詞の代表としてhowに登場してもらったが、注目してもらいたいのはその「修飾先」である。

1つ目のhowは「どのようにして ⇒ 来た」というように、動詞gotを修飾している。
2つ目のhowは「どれくらい ⇒ 多くの」というように、形容詞manyを修飾している。
3つ目のhowは「どれほど ⇒ 十分に」というように、副詞muchを修飾している。

このように副詞は「動詞・形容詞・副詞」を修飾するのだが、その働きを「動詞を修飾する場合」と「形容詞・副詞を修飾する場合」の2つに大別するとよい。というのも、何を修飾するのかによって、元の副詞の意味をある程度まで絞り込むことができるからだ。

先程の3つの例を見てほしい。動詞を修飾していたhowが「どのようにして」という「方法・手段」の意味であったのに対して、形容詞・副詞を修飾していたhowは共に「どれくらい」という「程度」の意味である。同じ副詞でも、他のどんな品詞を修飾しているのかによって意味が確定されるのだから、利用しない手はない。

まとめ

品詞の働きを知っておくことは、今後、文法的な思考(つまり論理的な思考)を身に付けて行く上で、必要不可欠なものだ。今日お話しした3つの品詞(動詞/形容詞/副詞)の働きを、それぞれしっかりと覚えておいてほしい。

それでは、今日はここまでにしよう。
次回は、前置詞と接続詞について、要点をお話しする。

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