独立分詞構文とは? 普通の分詞構文とのたった一つの違い
独立分詞構文とは、主語をハッキリと表現した分詞構文のことだ。
ここでは、分詞構文の作り方を簡単に確認した上で、独立分詞構文の特徴を押さえていこう。
基本のおさらい|分詞構文の作り方
分詞構文は「動詞の意味を持つ副詞」の一種で、副詞節をシンプルにした表現だと考えられる。
副詞節から分詞構文を作るときには、
step 2:同じ主語Sなら消す
step 3:動詞を ing にする
という3つのステップに沿うのが基本だ。
こうした分詞構文の作り方・3つのステップを押さえた上で、この先の独立分詞構文を学んていこう。
独立分詞構文とは「主語が残った分詞構文」
副詞節から分詞構文を作るときの2ステップ目に「同じ主語Sなら消す」というものがあるが、主語Sが異なる場合には、「副詞節の主語S」は省略しない。
副詞節の主語:all things
When all things are considered, that's not so bad.
↓ 主語Sが異なるので all things は省略せずに……
All things (being) considered, that's not so bad.
※ being はもっとも単純な ing なので省略されやすい。
こうした「主語Sが残った分詞構文」のことを独立分詞構文と呼んでいる。
なお、ここでの「独立」という言葉は、主節の主語とは「違う」という意味だと押さえておこう。
独立分詞構文の例文
先ほどの “all things considered” の他にも、独立分詞構文にはいくつかの代表的なものがある。
If the weather permits, we’ll have the chance to snorkel.
↓ 主語Sが異なるので weather は省略せずに……
Weather permitting, we’ll have the chance to snorkel.
(天気が良ければ、シュノーケルができるかもね。)
※慣用的な表現なので、この独立分詞構文では the weather の the が省略される。
When all things are equal, nothing matters.
↓ 主語Sが異なるので all things は省略せずに……
All things (being) equal, nothing matters.
(すべての条件が同じなら、何も問題はない。)
※ being はもっとも単純な ing なので省略されやすい。
As there is nothing to do, police do nothing.
↓ 主語Sが異なるので there は省略せずに……
There being nothing to do, police do nothing.
(できることがないので、警察は動かない。)
※ there 構文の be 動詞は「ある・存在する」という意味を持っていて、一般動詞に近い感覚なので、ここでの being は省略しない。
さいごに|独立分詞構文こそ本来の姿
ここでは独立分詞構文(意味上の主語をハッキリと表現した分詞構文)について学んだが、そもそも分詞構文には「動詞の意味」が含まれている。
そして「動詞の意味」があるということは、当然、それに対する「主語」も存在するはずだ。
独立分詞構文を特殊なものだと捉えてしまいがちだが、見方によっては、むしろ独立分詞構文(主語を表現した分詞構文)こそ、分詞構文の本来の姿なのかもしれない。
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