英文法のメールセミナー(23)go の持つ「行く」以外の意味
go の持つ「行く」以外の意味
昨日買ったリンゴがもう傷んじゃった。
私の家の近所にはいくつかスーパーがあるのですが、食材の質って、やっぱりスーパーによって違いますよね。元々24時間営業だった某スーパーは確かに安いのですが、その分、生鮮食品は傷みやすいように思います。
さて、今日の英文の文構造ですが、あなたはどうなっていると思いますか?
The apples I bought yesterday already went bad.
重要なのは、正解・不正解ではなく、考えるという過程や行為そのものなので、一度リラックスして考えてみてください。
・
・
・
・
・
・
・
The apples (that/which) I bought yesterday already went bad.
この英文の文構造は、次のように考えることができます。
(that/which) I bought yesterday:修飾語M(関係詞節)
already:修飾語M(副詞)
went:述語動詞V
bad:補語C
ここで注目したいのは、went bad(go bad)という表現の意味と文構造です。go bad で「腐る」「痛む」という意味ですが、実はここ、第2文型(SVC)になっているんですよね。
go は第1文型(SV)をつくる動詞として有名ですが、今回のように第2文型(SVC)をつくることもあります。そのときの go は「行く」とは少し違って「~になる」という意味になります。
第2文型(SVC)をつくる go は「~になる」
こういうのを知っておくと、例えば、
キーボードの調子が悪くなった。
なども同じように理解できますよね。仮に初めて見聞きする表現だったとしても、「きっと go wrong の go が第2文型(SVC)をつくる動詞で、 "悪くなる" っていう意味だろう!」と考えることができます。
初めて見聞きする表現が、初めて見聞きする表現じゃなくなる。これこそ、英文法を身に付けた先にある世界です。すべての英語の表現を知っている状態にする(暗記する)のは、現実的に不可能なので、なるべく早い段階で英文法を完成させておくことが、遠回りに見えて近道なのです。
それでは、これからもあなたの英語のスキルが飛躍することを願って。
またメールします。
*追伸
ちなみに、言いませんでしたが、
The apples I bought yesterday already went bad.
の ”went bad” は「過去形」ですが、感覚的には「現在完了形」に近い感じです。
「もう腐っちゃった!」というのは、過去の事実を表現しつつも現在の気持ち(=今、残念!)に注目している表現ですよね。これはまさしく、英語で現在完了形を使うときの気持ちです。
ただ、一つ知っておきたいのは、「現在完了形を過去形で代用することもある」ということなんですよね。今回みたいに。これが、私たちにとって現在完了形がややこしく感じる原因の一つかもしれません。
※土曜日配信:英文法のメールセミナー
森の動画講義で英文法(語順のルール)を
学びたい場合はコチラ >>