これを知りたかった!英語の長文読解に必要な3つの力と勉強法
あなたは英語の長文について、
のように思ったことはないだろうか?
ちょうど先日、英語学習ボックスの 動画講義 を利用されている高校2年生から、英語の長文読解についての質問をいただいた。
そこでここでは、いただいた質問と回答をシェアするので、英語の長文読解の勉強法を掴んでもらえればと思う。
この記事を読んで得られること
- 長文読解の効果的な勉強法がわかる
- 英単語や英文法の勉強法がわかる
CONTENTS
ご質問「英語の長文読解をする上でのテクニックってありますか?」
いただいたご質問は次のようなものだ。
私は今公立高校に通っている高校2年です。
英語ボックス、楽しく学習することが出来てとても満足しています^^
今回は先生に質問があってメールをさせていただきました。1か月前に行われた進研模試の英語長文についてです。
今回の英文では問題文の中に出てくる単語の中でわからないものがいくつかあったために、本文が何について述べられたものなのかうまく理解できずに、前回よりも低い点数をとってしまいました。
「わからない単語をなくすために暗記に力を入れる!」
というのも考えたのですが、模試や入試では時々マニアック(?)というか出題率が低くて誰も知らないような単語が出てくる時がまれにあるので、暗記だけでは長文読解を解くにあたってなにか足りないんじゃないかと感じました。
そこで長文読解をする上での解き方というか、テクニックのようなものがあれば教えてほしいと思いメールをしました。
とりあえず今の段階では長文に慣れるために1日1文長文を読んでみようかと考えています。
英語の長文を滑らかに読むために必要な3つのもの(動画あり)
英語の長文を、ある程度の精度で読み進めて行くためには、必要なものが3つあると思う。どれか1つでも欠けてしまうと、なかなか思うように英文を読み進められない。
今のあなたに足りないものは3つのうちどれなのか? 本文とは別に以下の動画でも解説しているので、ぜひ参考にしてほしい。
※音声のみの場合はこちら
1. 単語力(1500~2000でOK)
長文の読解力を上げるために真っ先に行うべきことは、やはり単語力の底上げだ。英単語を知らずに英文を読むことはできない。
ただ、そこまでマニアックな英単語を覚える必要はなく、一般的には1,500~2,000語くらいで十分だと思う。(もちろん、小学校・中学校で習うような dreams, come, true など、簡単な単語は除いて。)
ここで重要なのは、どういった状態が「英単語を覚えた」という状態なのかだ。
英語を勉強中だと、このようなことがよくあると思うが、こういった曖昧な状態は「英単語を覚えた」とは言えない。
「英単語を覚えた」というのは、単語を見た瞬間に意味を理解できる状態のことだ。
反射神経レベルで意味を理解できる英単語を、1,500~2,000語を目安に身に付けていこう。
2. 文法力(文法問題を解く力ではなく…)
ある程度の単語力があったとしても、英文を滑らかに読み進められるとは限らない。
2つ目に必要なのは基本的な文法力だ。
ただ、ここで言っている「文法力」というのは、「文法問題を解ける力」のことではない。
文法問題というのはある程度パターン化されてもいるので、単なる知識から解けてしまう場合もある。既知の文法問題を解けるということと、未知の長文を読めるということは、まったく別問題のはずだ。
では、長文読解に必要な「文法力」とは、いったいどんな力なのか?
それは「文の形を素早く把握できる力」のことだ。
・今読んでいる部分は、主節なのか、それとも、従属節なのか?
・文全体は第何文型になっているのか?
・この知らない単語、とりあえず、品詞は何なのか?
こういったことを自然に気に掛けられるようになれば、本文のどこが幹でどこが枝葉なのか、とても考えやすくなり、長文の流れに乗りやすくなるだろう。
英文法は、英語という言語の語順のルールだ。
単なる知識としてではなく、長文読解にも活用できるスキルとして、文法力を磨いていこう。
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3. 想像力(国語力?読解力?)
単語力(1,500~2,000語程度)・文法力(文の形を把握する力)に加えて、3つ目に必要な力。それは想像力(筆者が言おうとしていることや文脈を考える力)だ。
これを「国語力」や「読解力」と表現してもよかったのだが、「国語力」と言うと苦手意識を持ってしまう人もいるだろうし、私は単語力・文法力を含めて「読解力」だと思っているので、ここでは「想像力」という言葉を使わせてもらった。
数学や物理などと違って、大前提として英語は言語であり、そこには context(文脈や前後関係)というものがある。論理だけで成り立ってわけではなく、右脳的な側面も大きい。
例えば、「お腹痛い!」というフレーズは、どういった文脈の中で使われるのかによって、示す意味が変わってくるだろう。
焼肉を食べに行って、ユッケを食べた数時間後に発する「お腹痛い!」という言葉は、文字通り「腹部が痛い」という意味だ。
一方で、みんなでワイワイと面白おかしく話をしている中での「お腹痛い~!」は、「面白すぎる!」という意味で発せられている言葉だ。
簡単な例だが、言語や言葉には、こういった文脈・前後との繋がりがあることを覚えておこう。
では、長文読解の肝である「想像力」を身に付ける方法は?
長文読解に必要な3つの力のうち、
単語力については、「英単語 覚え方」で検索したときに1位に出て来る(※)、英語学習ボックスのこちらの記事を参考にしてもらえるし、
文法力については、英語学習ボックスの無料動画講義(全31回・500分)がとても心強い教材となるだろう。
※2017年1月時点
問題は、3つ目の力である想像力をどうやって磨いて行くかだ。
想像力(=文脈や筆者が言おうとしていることを考える力)を身に付けるためには、ズバリ、「要約」という作業を取り入れよう。
要約そのものが質の高いアウトプットでもあるし、文法的なこと以外を考える癖も身に付く。
「長文の問題集に付いている設問の選択肢を選べる」というレベルではなく、「第三者に内容を噛み砕いて説明できる」というレベルを目指して、日々の長文読解の練習をしていこう。
※音声のみの場合はこちら
効果が出ないからといってすぐに諦めない
この「要約」という作業を通して想像力(=文脈を考える力)が身に付くまでには、ある程度の時間がかかるものだ。
人によって差はあると思うが、半年前後を目安にしてもらえればと思う。
どうか、長文読解の勉強法に要約を取り入れて1ヶ月と経たないうちに
と言って諦めてしまわないでほしい。
どの道、英語の長文を読むのであれば、各段落や文章全体の要約をしようとしまいと、それほど時間的には変わらないはずだ。
根気よくやっていこう。
さいごに
いかがだっただろう。
私が普段、英語学習ボックスやメールマガジンの中で単語の暗記や文法を推している分、ひょっとすると
「単語と文法を完ぺきにすれば、英文をスラスラ読めるようになる!」
と考えていた人も中にはいるかも知れない。
けれども、ここでお話ししたように、英語は言語であり、言語には文脈がある。
左脳だけに頼らず、右脳もうまく活用しながら、長文読解の練習をしていこう。
長文読解に必要な文法力を身に付けるには?
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