such that 構文は so that の親戚! 意味と違いを例文でマスター

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such that 構文は、程度を表す so that 構文(とても…なので〜する/〜するほど…)にとてもよく似た表現だ。

ここでは、such that 構文 と so that 構文の「共通点」と「違い」を整理していこう。

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確認|程度を表す so that 構文

such that 構文は、程度を表す so that 構文(とても…なので〜する/〜するほど…)と似たような意味の表現だ。そこでまずは、程度を表す so that 構文について、簡単に確認しておこう。

※「 so that 構文はバッチリ!」という場合には、次の「 such that 構文の使い方」に進んで大丈夫だ。

例えば、「彼はとても背が高いので、電球を替えられる」といった因果関係を表す場合に、so that 構文を使って表すことができる。

He is so tall that he can replace bulbs on the ceiling.

訳し下げ(結果):
彼はとても背が高いので、天井の電球を替えられる。

訳し上げ(程度):
彼は天井の電球を替えられるくらい背が高い。

ちなみに「程度を表す so that 構文」という言い方をしているのは、so that 構文には、他にも目的(〜するために)の意味などもあるからだ。必要に応じて、以下のページで詳しく学んでおこう。

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such that 構文の使い方

それでは、先ほどの「彼はとても背が高いので……」に似た「彼はとても臆病者なので……」という文を考えてみよう。「臆病者」は “a coward” という名詞で表すことができるが、このときに、

He is so a coward that ...(×)

と表現することはできない。なぜなら so は副詞だからだ。副詞は名詞を修飾しないので、「とても臆病者なので……」を “so a coward that...(×)” とは表現できないわけだ。

ここで such の出番だ。such は形容詞(そのような・それほどの)なので、名詞 “a coward” を修飾することができる。

He is such a coward that he rarely takes a risk.(○)

(彼はとても臆病者なので、めったにリスクを取らない。)

こうした coward(臆病者=臆病な人)のように、純粋な形容詞ではなく「形容詞の意味を含む名詞」と一緒に使うのが、such that 構文の特徴だ。

so は副詞なので形容詞(や副詞)を修飾し、such は形容詞なので名詞を修飾する。ここを押さえておけば、so that 構文と such that 構文を使い分けやすくなるだろう。

such that 構文の例文

パターン学習も大切なので、such that 構文を使った例文にも触れてみよう。

He is such a genius and weirdo that nobody will employ him.

(彼は天才で変わり者なので、誰も彼を雇わないだろう。)

She has such charisma that people are naturally drawn to her.

(彼女にはとてもカリスマ性があるので、周りは自然と彼女に惹きつけられる。)

She spoke in such a tone that everyone immediately paid attention.

(彼女はみんながすぐに注目するような口調で話した。)

He is such an adult that he always takes responsibility for his actions.

(彼は自分の行動に対する責任を取れるほど大人だ。)

so that 構文への言い換え

なお、coward(臆病者)や charisma(カリスマ性)のような単語一語の名詞ではなく、hot day(暑い日)や great person(素晴らしい人)といった単語二語の名詞であれば、such that 構文を so that 構文に言い換えることもできる。

その場合、冠詞 a の位置が変わるので気を付けよう。(副詞 so は形容詞と繋がる。)

It's such a hot day that the ice cream melts within minutes.
= It’s so hot a day that the ice cream melts within minutes.

(とても暑い日なので、アイスがすぐに溶ける。)

He is such a great person that everyone turns to him for advice.
= He is so great a person that everyone turns to him for advice.

(彼は素晴らしい人物なので、皆が彼にアドバイスを求める。)

補足|such と that が隣り合う場合

また、such と that が隣り合った such that 構文もよく使われるが、これには次の2つのパターンがある。

1. such が名詞になったもの
2. such が移動したもの

それぞれ、例文を見てみよう。

1. such が名詞になったもの

such が名詞(そのようなもの)になると、such と that が隣り合う形になる。

The noise outside was such that I couldn’t concentrate on my work.

(外の音は、仕事に集中できないほどのものだった。)

The cold was such that we wore multiple layers of clothing.

(寒さは私たちが服を何重にも着るほどのものだった。)

2. such が移動したもの

また、such と that は相関性が高い(繋がりが強い、一緒に使うことが多い)ので、such が that に引き寄せられることもある。

He has such charisma that people are naturally drawn to him.
= He has charisma such that people are naturally drawn to him.

(彼女にはとてもカリスマ性があるので、周りは自然と彼女に惹きつけられる。)

She spoke in such a tone that everyone immediately paid attention.
= She spoke in a tone such that everyone immediately paid attention.

(彼女はみんながすぐに注目するような口調で話した。)

さいごに|so は副詞、such は形容詞

ここでは、程度を表す so that 構文(とても…なので〜する/〜するほど…)と似たような意味の such that 構文について学んだ。ポイントは、

so は副詞(とても)
→ so that 構文は「形容詞」に対して使う

such は形容詞(そのような)
→ such that 構文は「名詞」に対して使う

というところだ。so that 構文や such that 構文に限らず、品詞に注目すると英文法(語順のルール)が身に付きやすいので、他の単元や表現を学ぶ上でも気に掛けていこう。