【質問回答】形式目的語 it はどんなときに使うの?

英文法その他重要表現
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形式目的語itの使い方

「英語で必要なすべての英文法」を身に付けるオンラインスクール English Grammar Academy では、動画講義とは別に「6ヶ月の個別質問サポート」を行っていて、毎日たくさんの質問が寄せられている。

ここでは「形式目的語(仮目的語)it」についてのご質問と回答を共有しよう。

質問「この英文では形式目的語(仮目的語)の it は使わないんですか?」

<ご質問>

次の英文に関して質問をさせてください。

I know from experience how to use this software.

英語の特徴で、長い目的語のため、how to use this software が後ろに移動するのは分かりましたが、仮目的語を置く場合とそうでない場合の違いを教えていただけるでしょうか?

例えば、

I think it important that we should do our best.

は正しくても、

I know it from experience how to use software.

では文法上おかしくなるのでしょうか?

ご質問にあった「英語の特徴で、長い目的語のため、how to use this software が後ろに移動する」というのは、語順の話だ。

他動詞 know の目的語Oは、間接疑問文(の一種である)how to use this software だが、これを他動詞 know の直後に置いてしまうと、副詞句 from experience と know が離れてしまい、from experience が know を修飾していることが少々わかりにくくなってしまう。

I know how to use this software from experience. … (A)
(from experience は know を修飾? use を修飾?)

そこでこのように、他動詞の目的語Oが比較的長い場合には、動詞を修飾する副詞が先にやってきて、他動詞の目的語Oは後回しになるということがしばしば起こるのだ。

I know from experience how to use software. … (B)
動詞を修飾する副詞:from experience
他動詞の目的語O:how to use software

(A) が間違いということではないが、(B) のような語順になる可能性もしっかりと頭に入れておこう。

ここまではご質問にあった「長い目的語のため、how to use this software が後ろに移動する」についての補足。

それでは続いて、本題に入るとしよう。

回答「形式目的語(仮目的語)it を使うのは、多くが第5文型(SVOC)の場合です」

<回答>

I know from experience how to use software.

については、形式目的語 it を使う必要はありません。

使っても大きな間違いというわけではありませんが、「わざわざ使う必要がない」というところです。

形式目的語 it の多くは第5文型(SVOC)で使われますが、それがどうしてかというと、第5文型の O と C に主語-述語の関係があるからです。

第5文型(SVOC)の目的語Oが長くなる
⇒ C に対する意味上の主語である O が長くなる
⇒ 主語が長くなる(結論が遅くなる)のが嫌われ、形式目的語 it が使われる

ということです。

I know ~ については第3文型(SVO)ですので、形式目的語 it を使う必要はありません。

なお、上の回答でも触れているが、英語では「比較的長い主語」は嫌われる傾向にある。そういったときに活躍するのが「形式主語」や「形式目的語」だ。

どうして英語では「比較的長い主語」が嫌われるのか?

詳しくは以下の記事で解説しているので、必要があれば参考にしてほしい。

参考記事:そもそも、なんで形式主語を用いるの?形式主語と4つの真主語まとめ

また、第5文型(SVOC)については、以下の記事で詳しく解説している。

参考記事:英語が苦手な人へ!第5文型SVOCを100%理解できるようになる話

補足「第5文型(SVOC)じゃないのに形式目的語(仮目的語)it を使う表現」

これまでにお話ししたように、

第5文型(SVOC)の目的語Oが比較的長くなった場合に、形式目的語 it を使う

というのが基本的なところだが、中にはこれに当てはまらないものもある。次の表現は例外として押さえておこう。

take it for granted that SV

「~するのを当然のことだと思う」という表現だ。

 
Don't take it for granted that I'm always here for you.
 
私があなたのためにいつもここにいるとは思わないでね。

for granted という前置詞句が置かれていて、正直、第何文型なのか判断しづらいし、純粋な第5文型(SVOC)というわけではないと思う。

ただ、「~すること=当然である」というイコール関係(主語-述語の関係)が成り立っているので、意味合いとしてはかなり第5文型(SVOC)に近いだろう。

さいごに「形式目的語は形式主語と同じ」

今回のポイントは、

形式目的語 it は、第5文型(SVOC)で使う

というものだった。

こうして見てみると、いかに文型という基礎が大切かがわかる。

参考書に書いてあるからといって、いきなり形式目的語 it についての勉強をするのではなく、まずは第5文型(SVOC)の性質や特徴をよく理解してから、形式目的語 it について学んでいくようにしよう。

そうすれば、形式目的語と形式主語が、本質的には同じものだと理解することができる。

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