第2文型(SVC)をマスター|不完全自動詞の一覧と第3文型との違い

英文法英文法の基礎
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第2文型(SVC)は「主語S = 補語C」という関係が成り立つ文型で、どんな動詞を使うかはある程度決まっている。

ここでは、第2文型(SVC)を作る動詞(不完全自動詞)の一覧第3文型(SVO)との違いに触れることで、文型を得意にしていこう。

CONTENTS

第2文型(SVC)は「主語S = 補語C」

第2文型(SVC)は主語Sの状態(やその変化)を表す文型だ。

「主語S = 補語C」という関係が成り立っていて、補語Cには「名詞」または「形容詞」を表現できる。

補語Cが「名詞」の第2文型(SVC)

She became a doctor.
(彼女は医者になった。)

※ She = a doctor(医者)

補語Cが「形容詞」の第2文型(SVC)

He kept silent to avoid an argument.
(議論を避けるために、彼は黙っていた。)

※ He = silent(静かだ)

第2文型(SVC)を作る動詞(不完全自動詞)の一覧

第2文型(SVC)を作る動詞は「不完全自動詞」と呼ばれる自動詞の一種だ。少し言葉が難しいかもしれないが、ここでは「他動詞ではない」というところを押さえておこう。

第2文型(SVC)を作る動詞は「自動詞」

She became a doctor.
(彼女は医者になった。)

※「主語自身の状態や変化」を表していて、「主語以外のもの」に対して動作を働きかけているわけではないので、他動詞ではない。

第2文型(SVC)を作る動詞(不完全自動詞)は、

1. 状態を表すもの(〜である)
2. 状態の変化を表すもの(〜になる)
3. 五感を表すもの(〜に見える、など)

の3つに分類するとわかりやすいので、そのように整理していこう。

1. 状態(〜である、〜だ)

※不完全自動詞の一覧(PDF)

※音声(動詞+例文)

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動詞 意味 例文1 例文2
be 〜である Her smile was bright during the event.
イベントの間、彼女の笑顔は明るかった。
The weather is sunny and warm today.
今日は天気が晴れて暖かい。
keep (意識的に)〜のままである He kept silent to avoid an argument.
議論を避けるため、彼は黙っていた。
Please keep quiet in the library to avoid disturbing others.
他の人を邪魔しないよう、図書館では静かにしてください。
remain (無意識に)〜のままである The issue remains unresolved despite our efforts.
努力にもかかわらず、問題は未解決のままだ。
The memory remains clear in my mind.
その記憶は私の心にはっきりと残ったままだ。
stay 〜のままである / remain よりも口語的 Please stay seated until the movie has ended.
映画が終わるまで座ったままでお願いします。
The guests stayed silent during the speech.
スピーチの間、ゲストは黙っていた。
continue (継続的に)〜のままである He continued diligent throughout the project.
彼はプロジェクトを通じて一生懸命だった。
The rain continued heavy all night.
一晩中、雨は激しいままだった。

2. 状態の変化(〜になる)

※不完全自動詞の一覧(PDF)

※音声(動詞+例文)

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動詞 意味 例文1 例文2
become 〜になる After years of studying, she became a doctor.
長年の勉強の後、彼女は医者になった。
He became tired after the game.
試合をして、彼は疲れた。
get (一時的に)〜になる I got hungry after playing outside for a while.
外で遊んでいたらお腹が空いた。
The room got cold after the power outage.
停電の後、部屋が寒くなった。
turn (変化して)〜になる The leaves turned yellow.
葉が黄色くなった。
As the sun set, the sky turned pink.
太陽が沈むと、空がピンク色になった。
come (良い状態)になる / 主に come true His dream came true after years of hard work.
長年の努力の末、彼の夢は実現した。
Your hope will come true.
あなたの希望は実現するでしょう。
go (悪い状態)になる Everything went wrong due to the heavy traffic.
交通渋滞のため、すべてが上手くいかなかった。
If you leave the milk outside, it will go bad.
牛乳を外に置いたら、腐るよ。
run (悪い状態)になる We ran short of milk and need to buy some more.
ミルクが不足して、もう少し買わないといけない。
Emotions ran high during the intense debate.
激しい討論の間、感情が高まった。
grow (徐々に)〜になる As the years passed, the puppy grew old and wise.
月日が経ち、子犬は成長して賢くなった。
With proper care, the kittens grew big and strong.
適切なケアによって、子猫たちは大きく強くなった。
fall (無意識に)〜になる They fell in love with each other.
彼らは互いに恋に落ちた。
After reading a bedtime story, the children quickly fall asleep.
寝る前に本を読んで、子供たちはすぐに眠りに落ちた。
prove / turn out 〜だと判明する Charles Darwin's evolution theory proved wrong.
ダーウィンの進化論は間違っていると判明した。
The project turned out more difficult than we had expected.
そのプロジェクトは予想よりも難しいとわかった。

3. 五感(〜に見える、〜に聞こえる)

※不完全自動詞の一覧(PDF)

※音声(動詞+例文)

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動詞 意味 例文1 例文2
look 〜に見える The sunset looks beautiful over the ocean.
海の夕日は美しく見える。
She looks tired after a long day at work.
一日の長い仕事の後なので、彼女は疲れて見える。
appear (客観的に)〜に見える The sky appears cloudy tonight.
今夜は空が曇って見える。
He appears confident about his decision.
彼は自分の決定に自信を持っているようだ。
seem (主観的に)〜に思える Her explanation seemed wrong to me.
彼女の説明は間違っているように思えた。
The task seems challenging but achievable.
そのタスクは挑戦的でありながら達成可能に思える。
sound 〜に聞こえる The proposal sounds reasonable.
その提案は合理的に聞こえる。
The alarm clock sounds annoyingly loud.
目覚まし時計の音はうるさくて厄介に聞こえる。
taste 〜の味がする The soup tastes delicious and flavorful.
そのスープは美味しくて風味豊かだ。
The coffee tastes bitter without sugar.
コーヒーは砂糖なしでは苦い味がする。
smell 〜の匂いがする The perfume smells so elegant.
その香水はとても優美な匂いがする。
The cookies smell freshly baked in the kitchen.
台所でクッキーが焼きたての匂いがする。
feel 〜の感触がする The weather feels humid today.
今日の天気は湿っぽく感じる。
The sand feels warm between my toes.
足の指の間で砂が暖かく感じる。

第2文型(SVC)と第3文型(SVO)の違い

第2文型(SVC)の補語Cに「名詞」が続く場合、第3文型(SVO)との違いがわかりにくいかもしれない。どちらも「動詞+名詞」という語順になっているからだ。

ただ、ここまで見てきたように、第2文型(SVC)では「主語S = 補語C」が成り立っている。一方の第3文型(SVO)では「主語S ≠ 目的語O」になる。

第2文型(SVC)

She became a doctor.
(彼女は医者になった。)

※ She = a doctor

第3文型(SVO)

She visited a doctor.
(彼女は医者を訪ねた。)

※ She ≠ a doctor

また、第3文型(SVO)を作る動詞がたくさんあるのに対して、第2文型(SVC)を作る動詞はある程度限られている。

そのため、第2文型(SVC)と第3文型(SVO)を見分けるためには、第2文型(SVC)を作る動詞(不完全自動詞)を覚えてしまうのも効率的なアプローチだ。

※不完全自動詞の一覧(PDF)はこちら >>

さいごに|文型と品詞は英文法の基礎

ここでは第2文型(SVC)の特徴として、

・「主語S = 補語C」が成り立つ
・補語Cには「名詞」または「形容詞」が来る

というポイントを学んだ。

第2文型(SVC)に限らず、英語は文法(語順のルール)によって意味が大きく左右される言語なので、文型や品詞、自動詞と他動詞の違いをしっかりと学んでおこう。

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