国内を格安で飛び回るための、LCC4社それぞれの特徴

その他
最終更新日:
国内LCC-1

共働き新婚夫婦のある金曜日の夜。

 
ごめんごめん、遅くなっちゃった。すぐ晩御飯作るね。
 
うん。なら僕はお風呂入れて来るよ。
 
買い物行く暇なくて、こんなものしか作れなかった~。
 
大丈夫!気にしないで!
 
でもなんか久々においしいもの食べたいなー!
 
おいしいものって?
 
ほら、例えば今テレビに映ってる海鮮丼なんかおいしそうじゃんー!うわ、でも北海道だって……いつか行けたらいいね~。
 
じゃ私お風呂入って来るね!
 
……。
 
ふぅ~気持ちよかった。温泉なんかも行きたいなー!
 
じゃ、行く準備して!
 
ん?どこに?
 
どこって、北海道行きたいんでしょ?ほら明日の朝のチケットとっといたからさ!
 
あ、あなた……。

長い長い前ふり失礼致しました(笑)このやり取りを一人で真剣な顔しながら考えている私も相当痛いと思われますが。

こんな素敵な旦那さん、いいですよね~!もちろんお金があまって困るという人には毎週行われていることかも知れませんが、私たち一般庶民にも、こんな夢のようなことができるんです!

そう、今回は…

「ちょっと博多までラーメンを食べに!」

「ぶらっと大分に温泉に浸かりに!」

「ふらふら~っと大阪にライブを見に!」

これらを実現してくれる方法を紹介したいと思います。

その前に軽くおさらい。LCC(格安航空会社)とは、徹底的に “サービスを” 省くことで運賃を安くしているのが特徴である航空会社。(決して “安全を” 省いているわけではない。)

近年日本にも多数就航し、認知度が高まっている今航空業界でも最もホットな話題です。

参考:今流行りのLCCとは?格安航空会社は本当に危ないのか!?

下手すると、家から空港までの交通費より安い航空券をゲットできたりすることも。そうしたLCCをしっかり理解し、上手く使いこなそう!というのが、前回のテーマだったような気がします。

ということで今回は、実際どんなLCCがあるの?という所を今回は見て行きましょう!併せて各社LCCのお得情報なんかもお教えしますので、ぜひ参考にしてみてください。

(ライティング・撮影/藤好)

※記事中の情報は2015年2月現在のものになります。

CONTENTS

国内LCCその1. ピーチ・アビエーション

国内LCC-2

【運航開始】2012年3月
【拠点】関西空港
【機材数】A320・14機(2015年2月現在)
【座席数】180席
【路線】
<国内線>
関西~新千歳、仙台、成田、松山、福岡、長崎、鹿児島、那覇、石垣、
那覇~福岡、成田~札幌、福岡(2015年3月29日より)
<国際線>
関西~台北、高雄、香港、ソウル、釜山
那覇~香港、台北
【HP】http://www.flypeach.com/jp/ja-jp/homeJP.aspx

ご存知ANAと香港の会社によって設立された、日本のLCC第一号。ピンク色の飛行機がかわいい、関西空港を本拠地としたLCC。機体だけでなく、機内や客室乗務員の制服もピンクでありながら、上品さも感じ好印象!

関西からは主要都市へはだいたい路線を持っているので、とりわけ関西在住の方は安さで選ぶならほぼ一択です。また最近では沖縄を中心とした路線拡大の動きも見られ、関空に比べると東南アジアが距離的に近くなり、路線のバリエーションがグッと増える可能性があり必見!

ココがGOOD!

・全て新造機を導入しているので、安全性も高く、機内も清潔。
・予約ページが分かりやすく、初心者にも◎
・機内アナウンスを関西弁で行うなど、また一味違った雰囲気を味わう事が出来る。
・機内で自分の端末で観ることができる映画やドキュメンタリーなどを無料で配信。
・AKBの篠田麻里子さんとコラボするなど、流行にも敏感でハイセンス。
・有料ではあるものの、機内食の味には定評あり。

ココはガマン

・今のところは関西空港を中心とする路線が多数なので、首都圏の人にとっては魅力薄。
・関西空港では通常のターミナルと異なり、第2ターミナルになるためバスでの移動が必要。(那覇空港も同様)
・客室乗務員の英語レベルはやや難あり。

国内LCC-3メインターミナルである第1ターミナルからは離れているものの、新しく清潔

※過去のニュース等

・パイロット不足により、2014年に最大2088便の欠航を発表。
・那覇空港へ着陸の際に、地上に異常接近するといったトラブル発生。

現在日本国内に就航している日本籍のLCCの中では最も成功している会社の一つであり、航空業界のみならず鉄道会社とコラボするなど、勢いも感じる会社。関西在住の方ならコスパは抜群です!

お得情報!

「スペースシートオプション」というシステムがあり、わずかな追加料金で自分の隣、もしくは両隣のシートを確保してしまうというもの。3席を独り占めして足を伸ばしたい。子供がいるので余分なスペースがほしい。カップルで3席を広々と使いたい。そんな人におススメです!

また有料会員(年会費5,000円)になることで、1日早くセール情報を入手することができるサービスもありますので、頻繁に利用する方などは必見です。

ちなみに現在の募集の期限は2015年3月25日12時です。(申し込み後利用がなければポイントバックもアリ)

また関空まで行くのにお金がかかる!という方は、「関空アクセスきっぷ」と検索してみてください。きっとためになるはずです。知識格差は情報格差、情報格差は経済格差とかなんとか…

国内LCCその2. ジェットスター・ジャパン

国内LCC-4

【運航開始】2012年7月
【拠点】成田空港
【路線】
<国内線>
成田~新千歳、関西、高松、松山、福岡、大分、鹿児島、那覇、熊本
関西~新千歳、成田、福岡、那覇、大分、熊本
名古屋~新千歳、福岡、鹿児島、熊本
<国際線>
関西~香港(2015年2月28日就航予定)
【機材数】A320・20機(2015年2月現在)
【座席数】180席
【HP】https://www.jetstar.com/jp/ja/home

こちらもよく知られたJALと、オーストラリアのカンタス航空との間で設立されたLCC。既に成功を収めているオーストラリアのジェットスター航空の日本版です。機材、制服、ホームページなどは本国オーストラリアのそれと統一されている上、親会社がいずれも世界の大手航空会社であるため、きっちりしており印象が良い。

ココがGOOD!

・ピーチと同じく、機材が全て新造機で構成されているため安全性が高く、清潔。
・客室乗務員がLCCらしくなく丁寧で、制服も清潔感かつ高級感があり好印象。
・空港の委託会社のスタッフを含め、英語のレベルは抜群。
・成田空港では駐機場からターミナルまでバスで移動するが、駐機してある飛行機のすぐそばを通るので、ちょっとした見学ツアーのようで迫力満点。
・雑誌等を入れるポケットが前方座席の上に設けてあるので、膝周りが少し広い。
・手数料を支払えば、航空券の名義変更が可能。
・運賃によっては遅延、欠航の際に補償があり。
・JALとのコードシェア便であるため、運賃によってはマイルの付与あり。
・JALのマイルで特典航空券を取得可能。
・国際線乗り継ぎ便としてJALの便名で予約可能。

ココはガマン

・ピーチとは逆で成田を本拠地としているために、関西からの路線数は限られる。
・手数料が高め。
・予約の際にオプションサービスがデフォルトに設定されているため注意が必要。
・成田からの交通の便は、とりわけ早朝・夜間において難あり。
・JALの便名で予約をもっていても、ラウンジの利用は不可。

※過去のニュースなど

・社内規定違反により、国交省より厳重注意を受ける。(資格を有していないスタッフが安全確認を行っていた)
・大分から成田へ向かう機材のタイヤが斜めに傾いているのを発見。
・機体の検査漏れ。

大手航空会社の元で設立されたLCCだけあって、品質は抜群。また国内LCCでは最も多い機材を有しており、路線も豊富。今後国際線にも進出することが決まっており期待大。LCCらしくない上品さが心地よく、私も年に10回ほど利用しています!

国内LCC-5あまりのお手軽さに思わず飛行機もお口がアングリ(笑)

お得情報!

2015年2月現在は機内持ち込み手荷物のチェックが緩く、重量を計測されることもないため、預ける荷物がないものの、手荷物の重量に不安がある方は狙い目。

また同社は、座席間隔が広い非常口座席への無料アップグレードも頻繁に行っているため、空席がある便で、チェックイン開始時間にカウンターへ行くとラッキーなことがあるかも!?

さらに運賃に機内で使える500円分の金券がついたものもあるので、ちょっとした腹ごしらえも可能ですよ!

国内LCCその3. バニラエア

国内LCC-6

【運航開始】2013年12月
【拠点】成田空港
【路線】
<国内線>
成田~新千歳、那覇、奄美大島
<国際線>
成田~台北、ソウル、香港、高雄
【機材数】A320・8機(2015年2月現在)
【座席数】180席
【HP】https://www.vanilla-air.com/jp/

エアアジア・ジャパンの日本撤退を受け、ANAが設立したLCC。運賃体系が非常にシンプルでわかりやすく、ユニークなセールも豊富で現在(2015年2月)売出し中。無料で荷物を預けることができる運賃もあり、まだLCCに慣れていない日本人に優しい航空会社。

ココがGOOD!

・ホームページが見やすい上に、運賃体系がシンプルなため初心者には◎
・他社に比べ会社も新しいので、飛行機も真新しく清潔かつ安全。
・有料ではあるが機内食が美味。その上価格が良心的。
・主にリゾート路線に特化しており、制服を含む機内の色使いが華やかで気分アップ!

ココはガマン

・保有機材がまだそれほど多くはないため、路線数は他社に比べると劣る。
・本拠地成田空港からの、とりわけ早朝深夜のアクセスには難あり。
・成田空港では国内線と国際線のチェックインカウンターが孤立してあるため、少々わかりづらい。
・コールセンターは土日は休み。

航空会社としてはまだ新しく、路線数も限られるが、リゾートを意識した路線開設やイメージ作りなどで少しずつ認知度を上げている。中でも以前までは大手航空会社しか就航していなかった奄美大島に就航し、この路線は当社の人気路線の一つ。

お得情報!

「みんなで割」という割引制度があり、4名~9名までの同時予約で運賃が10%引きとなる。特に学生旅行など大勢で動く時は必見!

また運賃によっては預入荷物も無料なので、身軽でいたいという方はチェックしてみてください!

国内LCCその4. 春秋航空日本

国内LCC-7

【運航開始】2014年8月
【拠点】成田空港
【路線】
<国内線>
成田~広島、高松、佐賀
【機材数】B737・3機(2015年2月現在)
【座席数】189席
【HP】https://jp.ch.com/

日本籍のLCCの中では一番新しい春秋航空日本。中国籍の春秋航空が日本に設立したLCCで、少ない機材ながらも驚きの安さで魅力たっぷり。LCCながらも随所にサービス精神が見られ、今後の拡大に期待!

ココがGOOD!

・他のLCCがA320型機を導入しているのに対し、同社ではB737を採用しているため、機内空間が多少広い。
・受託手荷物込の運賃設定があり、荷物があっても安心。
・就航数が少なく、運賃が高くなりがちな地方路線へ飛び切り安く行く事が出来る
・地域の特産品を機内販売しており、機内から旅の雰囲気満点。
・機内誌が非常に凝っており、思わず持ち帰りたくなる。(客室乗務員にお願いすれば、新品のものを用意してくれますよ!)
・特産品の詰め合わせを抽選で5名の方にプレゼント(期間限定)

国内LCC-8

成田―佐賀便にて。右側のごまサブレが絶品!!ちなみにこの時に払った運賃は737円。うん、お土産代より安い(笑)

ココはガマン

・路線数が少ない
・大きい荷物を持っていると、きっちり重量を計られる
・機内食はお菓子のみで、軽食などはない
・バニラエアと搭乗待合室を共有しており、成田空港の中でも端っこに位置しており、売店などは1店舗のみでバリエーションは限られる

同社は成田~佐賀間、737円というキャンペーンを頻繁に行っており、コスパは抜群。とりわけ佐賀への直行便はANAが羽田から就航しているものの、独占路線のため運賃は高め。融通の利く旅なら737円のタイミングでチケットをゲットすれば、ANAに比べ運賃は25分の1にも!

もちろん、安さにはしっかりと安心できる理由があります。安すぎてどうしても不安な方は、前回の記事を参考にしてみてください。

参考:今流行りのLCCとは?格安航空会社は本当に危ないのか!?

またこちらも期間限定なので要チェックだが、2名以上の利用でレンタカーが24時間で1,000円になるキャンペーン中!(1名での利用の場合は2,000円)

しかもしかも、このレンタカーは日産レンタカーといった大手のレンタカー会社への予約となるので大変、大変お得です!

保険をかけても、2人で24時間3,000円しないので使わない手はありません。佐賀空港の激安レンタカー、このまま続けてほしいものですね。

あ、こんなに推してますけど、別に佐賀県からお金はもらってませんよ(笑)あまりにもお得で印象がよかったので、私は今年に入ってもう2回行ってきました。またいつか書くタイミングがあれば、この佐賀の激安お得旅行の紹介でも…

そういうこともあり、春秋航空日本の印象は大変よかったです。スタッフも緑色のコーポレートカラーの制服を纏い、非常に明るくフレンドリーで、こちらも今後の路線拡大に期待です。

まとめ

いかがでしたでしょうか?これら4社が日本に本拠地を置く、つまり日本の国内線を運航できるLCCです。

まだまだ日本でのLCCの歴史は始まったばかりで、ヨーロッパで見られるような本格的なLCC時代とは言えませんが、その分今後の成長は大いに期待できると思います。

その証拠にLCCの羽田就航の話や、各空港でLCC専用ターミナルの建設が始まっています。またLCCの就航を促すことで、またそうした乗客に飛行機を降りた後でもお得に旅をしてもらえるよう工夫をすることで町おこしを図るところも出てきています。

まだまだ認知度が低いLCCですが、利用者の増加に伴ってより便利になることは間違いありません。ぜひこの機会に一度利用してみてください。

そして友人や知人に言ってあげてください。

「LCCは別に危なくもないし、汚くもない。本当に“空飛ぶバス”だったよ」って。

今後もLCCによるお得な旅の仕方をたくさん、それはもうたくさんご紹介できたらと思います!ということで、今週末もLCCで旅に出てきます(笑)

以上、自称・もっとLCCが普及するといいな委員会会長・藤好より

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