思わずニヤけちゃう!恋愛系の英語の名言10選

教科書に出てくる例文は、いつも当たり障りのないものばかりだ。
自分には外国人の友だちなんて一人もいないのに
John is the tallest in my class.
とか、医者なんて目指していないのに
I want to be a doctor.
とか。
そこで今日はいつもと趣向を変えて、恋愛系の英語の名言を題材にして、勉強していくことにしよう。偉人たちの言葉に文法的な説明を加えるのはナンセンスだが、「英文 ⇒ 説明 ⇒ 意味」という順番で見ていこうと思う。
特に男性陣は、英語の勉強以外の部分でもきっと学びが多いと思うので、ぜひ楽しんでほしい。
CONTENTS
1. ヘレン・ローランドの名言
To be happy with a man you must understand him a lot and love him a little. To be happy with a woman you must love her a lot and not try to understand her at all.
文頭の「To be happy with a man」は、副詞的用法の不定詞。一般的に、「~するために」という目的の意味を持つ。a lotやa littleは、ここでは副詞として働いている。
2文目の「try to do」はよく見かける表現で、「~しようとする」という意味。動名詞を目的語Oに取った「try doing」は「試しに~する」という意味なので、その違いに注意しよう。
ということで。
彼と幸せでいたいのなら、彼を深く理解し、少しだけ愛すこと。彼女と幸せでいたいなら、彼女を深く愛し、彼女を理解しようとしないこと。
Helen Rowland(ヘレン・ローランド)
(米国の女性ジャーナリスト、ユーモア作家 / 1875~1950)
2. ココ・シャネルの名言
As long as you know men are like children, you know everything.
「As long as」は、これで1つの接続詞だと見なそう。「As long as SV」で「SがVする限り(条件)」という意味だ。類似する表現として「As far as SV/SがVする限り(範囲)」がある。
2つの違いの見極め方は、「~する限り」という表現を「~するのであれば」と言い換え可能かどうかだ。
あいつがいる限りは(条件)
⇒ あいつがいるのであれば(○)
私が調べた限りは(範囲)
⇒ 私が調べたのであれば(×)
また、接続詞thatが省略されているが、他動詞knowの目的語Oは「(that) men are like children」というthat節で、主節はカンマ(,)の後ろから始まる。
ということで。
男は子どものようなものだと心得ている限り、あなたはあらゆることに精通していることになるわ。
Coco Chanel(ココ・シャネル)
(フランスの女性ファッションデザイナー / 1883~1971)
3. サンテグジュペリ
Love does not consist in gazing at each other, but in looking together in the same direction.
「S consist in A/SはAにある」と「S consist of A/SはAから成る」の違いに注意しよう。前置詞の違いで意味が変わる表現の代表格だ。
「not A but B」は「AではなくてB」という表現として有名だ。
ということで。
愛は、お互いを見つめ合うことではなく、ともに同じ方向を見つめることである。
Antoine de Saint-Exupéry(サン=テグジュペリ)
(フランスの作家、操縦士 / 1900~1944)
4. ジョージ・エリオットの名言
I like not only to be loved, but to be told that I am loved; the realm of silence is large enough beyond the grave.
「not only A but (also) B」は「AだけでなくBも」という、こちらもよく見かける表現だ。副詞のalsoが省略されやすいことに注意しよう。
beyondは「を越えて・の向こう側で」という意味の前置詞。
ということで。
愛されるだけでは物足りない。愛の言葉もかけてほしい。静寂の世界は、お墓の中で十分に味わえるのだから。
George Eliot(ジョージ・エリオット)
(英国の女性作家 / 1819~1880)
5. オー・ヘンリーの名言
If men knew how women pass the time when they are alone, they’d never marry.
出た!仮定法だ。詳しくは以下の記事を参考にしてもらうのが一番よい。
参考:【保存版】仮定法を100%理解するための3つのポイント
他動詞knewは間接疑問文「how women pass the time when they are alone」を目的語Oに取っている。なお、間接疑問文については、タイムリーなことに昨日の記事で詳しく説明している。
参考:that節の親戚!?間接疑問文で初心者が知っておくべき2つのポイント
ということで。
もし女性が一人でいる時にしていることを知れば、男性は決して結婚しないだろう。
O. Henry(オー・ヘンリー)
(米国の小説家 / 1862~1910)
6. アインシュタインの名言
Men marry women with the hope they will never change. Women marry men with the hope they will change. Invariably they are both disappointed.
「they will never change」が完全文であることから、hopeの後ろに省略されているのは関係代名詞ではなく接続詞のthatだとわかる。
that節「(that) they will never change」を、直前の名詞hopeに同格的にかけて訳そう。ちなみに、同格修飾の場合、「~という…」と訳せばよい。直訳するなら、「女性が変わらないという希望とともに」だ。
ということで。
男は結婚するとき、女が変わらないことを望む。女は結婚するとき、男が変わることを望む。お互いに失望することは不可避だ。
Albert Einstein (アインシュタイン)
(理論物理学者、ノーベル物理学賞受賞 / 1879~1955)
7. バーナード・ショーの名言
It is a woman’s business to get married as soon as possible, and a man’s to keep unmarried as long as he can.
文頭の主語Itは、形式主語(仮主語)のItだ。
参考:これだけで完全網羅!名詞的用法の不定詞・5つのパターン
等位接続詞andは、同じような形を繋ぐという特徴を持つ。andの前後が同じような形として成り立つように、頭の中で省略を補って考えよう。
and (it is) a man’s (business) to keep unmarried as long as he can.
という形式主語構文が、andの後ろにも続いているのだ。
ということで。
できるだけ早く結婚することは女のビジネスであり、できるだけ結婚しないでいることは男のビジネスである。
George Bernard Shaw(バーナード・ショー)
(アイルランドの劇作家、ノーベル文学賞受賞 / 1856~1950)
8. プラトンの名言
At the touch of love, everyone becomes a poet.
the touchは「他動詞の意味を含んだ名詞」だ。このような名詞の後ろのofを目的格のofと呼び、ofの後ろが意味的に目的語Oとなる。「loveを触る」といった具合だ。詳しくは以下の記事がお役に立つだろう。
ということで。
愛に触れると誰でも詩人になる。
Plato (プラトン)
(古代ギリシアの哲学者 / 紀元前427~紀元前347)
9. フランソワ・モーリヤックの名言
Human love is often but the encounter of two weaknesses.
今回のthe encounterも「動詞の意味を含んだ名詞」だが、これは自動詞っぽい意味を含んだ名詞だ。その場合、後ろのofは主格のofということになり、ofの後ろが意味的に主語っぽい働きをする。「two weaknessが遭遇する」といったところだ。
英語の勉強としては重要事項である主格のof・目的格のofについては、以下の記事でじっくりお話ししています。
butは接続詞として有名だが、こうやって「ほんの・ただ」という意味の副詞として用いられることもある。
ということで。
人間の恋というのは、しばしば二人の人間の弱点が、出くわしたに過ぎないといった場合がある。
Francois Mauriac (フランソワ・モーリヤック)
(フランスのカトリック作家 / 1885~1970)
10. ロバート・A・ハインラインの名言
Love is the condition in which the happiness of another person is essential to your own.
関係代名詞whichの直前に前置詞inが回って来ている。この場合、前置詞inからを関係詞節だと考えよう。
関係詞の基本的なことについては、こちらの記事で解説している。
参考:関係代名詞・関係副詞の違いをマスターする3つのポイント
ということで。
愛というのは、要するに、自分以外の、もう一人の人間の幸福が、自分自身の幸福にとって、絶対的に、必須欠くべからざるものであるという状態である。
Robert A. Heinlein (ロバート・A・ハインライン)
(米国のSF作家 / 1907~1988)
さいごに
今日のところは、英語の文法的なことよりも、もっと大きなところで勉強になった。
私自身、肝に銘じておきたい名言がいくつかあった。
今日の話を、ニヤニヤしながら聞いてもらえたとすれば幸いだ。
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