as if の意味と使い方|後ろは仮定法? 接続詞が2つ続く理由

英文法仮定法
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as if(まるで〜するかのように)は「大きな接続詞」と見なせる表現で、後ろには、仮定法だけでなく直説法が続くこともある。

ここでは、いくつかの例文を交えて、as if の意味と使い方を学んでいこう。

なお、仮定法とは「事実に反する動詞V」のことで、直説法とは「事実を伝えている動詞V」のことだ。

CONTENTS

as if + 仮定法

as if(まるで〜するかのように)の後ろには「仮定法」が続くことがよくある。仮定法には「仮定法過去」と「仮定法過去完了」があるので、詳しくは以下のページで学んでおこう。

仮定法過去

・現在の事実に反する動詞V
・主節では “would do / could do” を使う
・if 節では “did / were” を使う(★)

※ご参考:仮定法過去の本当の使い方

仮定法過去完了

・過去の事実に反する動詞V
・主節では “would have done / could have done” を使う
・if 節では “had done / had been” を使う(★)

※ご参考:仮定法過去完了の本当の使い方

★正確には、if 節では would が省略されるため、仮定法過去は “did / were” 、仮定法過去完了は “had done / had been” という形になる。助動詞 could は if 節の中でも省略されないので、if 節の仮定法が “could do / could be” や “could have done / could have been” になることはある。

as if + 仮定法過去

現在の事実に反する動作(や状態)を表す場合、as if の後ろには「仮定法過去」を続けよう。

He treats me as if I were his secretary, not his colleague.

(彼はまるで私が秘書であるかのように扱うんだ、同僚じゃなくてさ。)

You are talking as if you knew everything, aren't you?

(まるですべてを知っているかのような口ぶりじゃない?)

It's as if he read my mind.

(彼はまるで私の心を読んでいるようだ。)

※ここでの It は状況を表していて、時間や天候を表すときに使うものと同じ。

as if + 仮定法過去完了

過去の事実に反する動作(や状態)を表す場合、as if の後ろには「仮定法過去完了」を続けよう。

He is behaving as if he had won the lottery.

(彼はまるで宝くじに当たったかのように振舞っている。)

She plays the piano as if she had been practicing for decades.

(彼女はピアノを弾くんだよ、まるで何十年も練習してきたかのように。)

He talks about Rome as if he had been there, but he's never left the country.

(彼はローマについて話すんだ、まるで行ったことがあるかのように。国から出たことがないのに。)

as if + 直説法

as if の後ろにやってくる内容が、話し手にとって「それなりに可能性がありそう」だと感じられる場合には、仮定法ではなく直説法(※)が続く。

※直説法:事実を伝えている動詞V、可能性がありそうな動詞V

She is smiling as if she knows a secret.

(彼女はまるで秘密を知っているかのように微笑んでいる。)

He is eating as if he hasn't had a meal in days.

(彼はまるで何日も食事をしていないように食べている。)

The dog wagged its tail as if it recognized me.

(その犬は尻尾を振ったんだ、まるで私のことをわかっているかのようにね。)

間投詞としての as if

また、as if は「まさか!」という間投詞(感情を表す一言)としても使える。ニュアンスは少し嫌味っぽいので、文脈や関係性には気を付けよう。

A: I'm thinking about climbing Mount Everest next week.
B: As if! You can't even climb the stairs without getting winded.

A: 来週、エベレストに登ろうと思ってるんだ。
B: まさか! 階段すら息切れせずに登れないじゃん。

A: I bet I can eat this whole pizza by myself.
B: As if! You couldn't even finish your sandwich at lunch.

A: このピザ、余裕で一人で全部食べられそう。
B: まさか! お昼のサンドイッチすら完食できてなかったのに。

A: I think I'll quit my job and become a famous movie star.
B: As if! You hate being the center of attention.

A: 仕事を辞めて、有名な映画俳優になるよ。
B: まさか! 注目されるの嫌いじゃん。

接続詞 as と if が並んでいる理由

なお、文法的には as も if も接続詞だ。「接続詞の後ろにはSVが続く」というのが英文法(語順のルール)の基本だが、この表現では接続詞 as(〜するように)の後ろのSVが丸ごと省略されている。

He treats me as (he would treat me so) if I were his secretary.

彼は私を扱うんだよ。もしも私が秘書なら、彼が私のことをそう扱う(と想定される)ようにね。

→ 文頭の “He treats me” と重複するので、“he would treat me so” は表現しない。

結果として、2つの接続詞 as と if が続いているように見えるということだ。もちろん、便宜上、as if を「大きな接続詞」だと捉えるのも悪くない。

次は「仮定法の本質」を学ぼう!

ここでは「大きな接続詞」と見なせる as if(まるで〜するように)の意味と使い方を学んだ。

as if は仮定法と一緒に使うことが多いので、もしも「仮定法の知識と考え方」に不安があれば、以下のページでその本質を学んでおこう。